障がい者生涯学習推進コンソーシアム 9月にも支援事業開催 共生社会実現へ調査 道教委
(道・道教委 2021-08-06付)

 道教委は、障がい者の生涯学習推進コンソーシアム形成事業の本年度実施計画をまとめた。各市町村社会福祉協議会等の関係者を対象とした研修会の開催や、9月ころに㈱デスティネーション十勝監修のもと、プログラム支援として野遊び×共生社会「インクルーシブキャンプinほっかいどう」を計画。障がいの有無にかかわらず、生きやすい共生社会の実現・すべての人が幸せになる地域社会の創出を目指し、実態調査に取り組む。

 文部科学省の「地域コンソーシアムによる障害者の生涯学習支援体制の構築」の一環。道教委は前年度に続き、多様な関係者との連携の場として、障がい者本人や家族、福祉、医療、教育等の関係者で構成する地域の支援体制に重要な役割を果たす協議会に、社会教育をはじめとした関係者が参加。学校卒業後における障がい者の学びの場の整備・拡充や、情報共有の仕組みなどを設けることを目指している。

 道教委生涯学習課および特別支援教育課、道保健福祉部、医療法人稲生会、社会福祉法人ゆうゆう、DPI北海道ブロック会議、北海道大学、北海道医療大学、藤女子大学などで組織。

 本年度は、①関係機関の参画による地域連携コンソーシアムの形成②障がい者の学びのニーズを踏まえた講座内容・実施方法、合理的配慮を含む必要な支援③学校教育法第105条に基づく履修証明書の発行を見据えた新たな学習プログラムの開発④特別支援学校等における障がいのある児童生徒を対象とした生涯学習への意欲向上に資する取組の実施⑤障がい者の学びを支援する人材の育成⑥障がい者の学びの場を継続的なものとするための方策の検討⑦障がい者の学びに関する情報を一元的に収集・提供する仕組みの構築⑧障がい当事者・関係団体支援者等が参加するコンファレンスの実施―に取り組む。

 中で、①では、各教育局管内市町村の障がい者の生涯学習推進担当者や首長部局福祉担当者、各市町村社会福祉協議会などの関係者を対象に研修会を開催。現在、開催可能な市町村でそれぞれ実施しており、事務局は「2年間で全市町村の実態把握に努める」と話している。

 ④では、前年度に引き続き、真駒内養護学校が協力。新たに、札幌あいの里高等支援学校も参加する。

 ⑥については、9月ころにプログラム支援として野遊び×共生社会「インクルーシブキャンプinほっかいどう」を実施する予定。キャンプやグランピングなどのアウトドア活動を提供しているデスティネーション十勝が監修したプログラムで、ネイパル足寄を会場とし、障がいの有無にかかわらず楽しめる野遊びについて実態調査に努める。

 7月30日には、地域連携コンソーシアム会議(第1回)をオンラインで開いた。構成員12人が出席した。

 文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課障害者学習支援推進室の井口啓太郎係長が行政説明。

 このほか、道教委社会教育課の長岡広之課長補佐が本年度の取組内容などについて説明したほか、北広島市、岩見沢市、医療法人稲生会が実践研究事業について発表した。

(道・道教委 2021-08-06付)

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