建設業のやりがい実感　新十津川農高　現場見学会

（学校 2021-08-27付）

重機への搭乗を体験した

　【岩見沢発】新十津川農業高校（仲川敏幸校長）で農業コースを履修する２年生１６人は２０日、滝川市内の建設業者・（株）神部組主催の現場見学会に参加した。市内の西南揚水機場のほか、同社が工事を行う現場を見学。西南揚水機場や整地・暗渠排水の現場見学、重機搭乗体験を通して、農業を支える建設業の魅力などについて学んだ。

　新型コロナウイルス感染症対策として、生徒同士が十分な間隔を空けて座ることができるよう、大型のバスを手配して実施。今回で１０回目の取組となった。

　はじめに、バス車内で神部俊克社長があいさつ。「１杯のご飯が食卓に並ぶまでに、調理してくれる親をはじめ、米・野菜農家、畑整備、運搬、道路整備などたくさんの仕事がかかわっている。どんな仕事も世の中の役に立っている。将来、誇りをもって仕事をして」と呼びかけた。

　西南揚水機場では、空知土地改良区技術部の江上直孝管理課長が農業用水利施設について説明。頭首工や用水路、揚水機場、給水栓・取水門、排水路など農業に使う水の流れについて解説した。

　続いて、同社が工事する現場を見学したほか、重機搭乗体験を行った。

　同校を卒業し、社会人２年目として現場で働く中田裕也さんは「小さいころからやりがいがあり、人のためになる仕事をしたいと考えていて、見学会で神部組を知ってぴったりの仕事だと思って入社した」。現在の仕事については「大変なこともあるが、周りの人も優しく、やりがいもあり、人のためにもなり、形に残る仕事ができている」と話すなど、ミスマッチのない進路選択の一助にもつながっている。

　帰りのバスで神部社長は「きょうの見学会で、１杯のご飯がどれだけ価値のあるものか分かったと思う、今晩のご飯はとてもおいしく感じられるのでは」と話していた。

　参加した生徒の一人は「兄も建設業でもともと業界に興味があり、進路選択の参考になった」と語った。

(学校 2021-08-27付)