NIE全国大会公開授業 札幌市立小中6校等を配信 国語・社会・道徳 11月30日まで(札幌市 2021-08-27付)
第26回NIE全国大会札幌大会(8月16~17日)のウェブサイトで、札幌市立小中学校6校を含む計8校による、新聞を活用した授業がオンデマンドで配信されている。国語、社会、道徳の3教科の授業を視聴することができる。配信は11月30日まで。視聴を希望する場合は31日までに申し込みが必要。
授業の動画は、道内の小・中・高校合わせて8校で、事前に収録したものを公開。札幌市立学校では、桑園小学校、中央小学校、栄南小学校、真栄中学校、真駒内中学校、あやめの中学校の計6校の授業動画を視聴できる。このうち、桑園小では5年1組国語を夏井彩教諭、真駒内中では、2年1組社会科を山田耕平教諭が指導している。
◆桑園小5年国語
桑園小の単元は「資料を用いた文章の校歌を考え、それをいかして書こう“固有種が教えてくれること”“グラフや表を用いて書こう”」。環境問題などに関する自身の意見を主張する、「桑園SDGsポスター」の作成・掲示を目指した授業を展開した。
動画は、11時間扱いの7時間目。目標に「新聞記事の資料を選ぶ活動を通して、主張に合った資料の選び方を学び、明確な意図をもって自分の主張に合った資料を選ぼうとすることができる」を設定。
前時までの振り返りのあと、夏井教諭が「多数の資料の中から、自分の主張を伝えるために、どんな資料を選べばよいか」と問いかけた。
児童たちは、新聞の文章やグラフ、写真などを確認し、記者が伝えたかったことや使用した写真を選んだ理由などを考え、全体で交流。文章と同様に、自分が主張したことに即した資料を選び、文章を構成することで、読み手に伝わりやすくなることを学んだ。
◆真駒内中2年社会
真駒内中は、単元「日本の諸地域・北海道地方」の授業を実施。本道の気候や産業などについての理解を深め、より良い社会の実現に向け、自然環境を生かした人々の生活などに関心をもち、主体的に追究することを目指した。
動画は、6時間扱いの5時間目。「北海道の観光業の持続可能な発展に向けて必要なことについて考察し、表現することができる」を目標とした。
はじめに、北海道の外国人観光客の推移などをグラフで確認。その上で、山田教諭は「北海道の観光業の持続可能な発展に向けて、必要なことはなんだろう」と発問した。
教材には、国立公園や国定公園でヒグマにえさを与えた人に30万円以下の罰金を科す自然公園法改正案や、ニセコ町と外国資本の関係に関する記事を使用した。
生徒は、豊かな自然に魅力を感じて来道する観光客の割合が高い一方で、野生動物などの生態系の保全と観光の両立について協議。また、多くの外国人観光客が訪れる、ニセコ町の現状などについても理解を深め、自身の意見をノートに記入して交流した。
まとめで、山田教諭は「豊かな自然を観光業に生かすとともに、自然保護との両立を目指したエコツーリズムの模索が重要」と説明し、北海道の魅力を生かしつつ、環境保全にも取り組む大切さを伝えた。
(札幌市 2021-08-27付)
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