道教育振興会が釧路で教育を考える会　子の可能性を広げて　学校経営で道教委・池野部長

（関係団体 2021-08-30付）

主会場の釧路市生涯学習センター

　【釧路発】北海道教育振興会（濱田美樹会長）は２１日、釧路市生涯学習センターを主会場に第３７回北海道の教育を考える会を開いた。釧路管内を中心に、教育局、教育委員会の職員や小・中・高校、義務教育学校、特別支援学校の校長・教頭・教諭など、道内各地から２３７人がリモートで参加し、道教委の池野敦教育部長の講演を聴講。コロナ禍の中、教育を取り巻く今日的課題について研鑚を深めた。

　釧路市教育振興会（羽刕洋会長）と釧路教育振興会（桐木茂雄会長）とが主管し、両振興会の第４１回合同教育講演会を兼ねて開催。合同教育講演会は、前年度、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となったが、本年度は道教育振興会との共同でオンライン形式によって２年ぶりに開催した。

　開会式に続き、池野部長が「教育の今日的課題」と題して講演。コロナ禍の中でもアフターコロナを見据える必要性を説き、あらためて教育活動の意義を見つめ直す機会にするよう求めた。

　また、校長の役割に関しては、より具体的な学校経営方策を示し、具体策を明確に示すことの重要性を訴えた。

　主体的な学びの実現については、「子どもが学ぶ意欲を学ぶ意思につなげることが大切」とし、道教委ホームページに掲載されているＩＣＴ活用ポータルサイトを紹介。ＩＣＴ活用授業モデル（Ｔｉｐｓ編）での実践例を提示しながら、主体的・対話的な学びのイメージを示し「まずは使うこと」「学習履歴を理解し共有すること」と求めた。

　アフターコロナの準備を始める際のヒントとして、教育再生実行会議の第１２次提言を示し、集う機能を高め、学習ログを活用し、指導方法工夫のためのエビデンスを獲得することの重要性を話した。

　最後に、学校経営のポイントとして①公教育を担う中核である②校長間で経営の具体を共有する③人材育成を地道に行う④地域が喜ぶ学校経営を推進する―ことの４点を提示。「リーダーシップは天性のものでない」とした上で、「組織に必要な目標・方策を明確にして全員で共有させる力」「全員に示すことができる行動力」が重要であると訴え、子どもの可能性を広げる学校経営に期待を寄せた。

(関係団体 2021-08-30付)