【解説】端末持ち帰り、全国で２５％

（解説 2021-08-31付）

　文部科学省は、ＧＩＧＡスクール構想に関する各種調査の結果をまとめた。公立小・中学校における端末利活用状況（速報値）では、７月末時点で全国の小・中学校の６割が非常時の端末持ち帰りを準備。平常時に端末持ち帰りを実施した学校の割合は２５％だった。公立高校の端末の整備状況（８月末時点）では、１１自治体が令和２年度に１人１台整備を完了した。

　小・中学校における端末の利活用状況をみると、９６・１％に当たる１７４２自治体で端末を整備済みで、小学校の９６・１％、中学校等の９６・５％が全学年または一部の学年で端末の利活用が開始済み。

　非常時に端末の持ち帰り学習を実施できる準備している学校の割合は６４・３％、準備中は３１・９％、実施・準備をしていないは３・７％。平常時の端末の持ち帰りは２５・３％の学校が実施し、準備中は５１・０％、実施・準備をしていないは２３・７％だった。

　公立高校の端末の整備予定をみると、設置者負担で端末を整備する自治体は１８自治体、保護者負担（ＢＹＯＤ）で整備する自治体が道を含む２１自治体、検討中が８自治体。

　整備完了時期は、２年度が１１自治体、３年度が８自治体、３～４年度が１自治体、３～５年度が３自治体、４～６年度が１６自治体、検討中が８自治体となっている。

　校内通信ネットワーク環境の状況（５月時点）では、ネットワーク整備済みの学校は９８・０％で、前回調査（２月時点）から１１・８ポイント上昇した。

　接続方式は「学校から直接接続」が５０・９％、「学校回線を集約接続」が４２・３％、「ＬＴＥで接続」が３・５％など。前回調査と比べ、「学校回線を集約接続」の割合が下降し、通信速度が改善している傾向にある。

(解説 2021-08-31付)