【解説】ＧＩＧＡスクール構想の課題

（解説 2021-09-07付）

　文部科学省は、自治体におけるGIGAスクール構想に関連する課題アンケートの結果をまとめた。義務教育段階で１番目と２番目の課題として最も多く挙がったのは「学校の学習指導での活用」で３９・８％。つぎに「教員のICT活用指導力」「持ち帰り関連」「端末管理・運用」「家庭の通信環境」「学校の通信環境」などと続いた。

　文科省のGIGA　StuDX推進チームが全国都道府県・市町村における現時点での課題を調査した。対象は４７都道府県と１７６１市区町村など計１８０８自治体。調査時期は５月。

　最も課題となっていることを「１番目の課題」として１点、つぎに課題となっていることを「２番目の課題」として１点、そのほかの課題を「その他の課題」として３点、それぞれ選択して回答するよう求めた。

　義務教育段階（市区町村）で１番目、２番目、その他を含めて多く挙がったのは、「家庭の通信環境」（４７・２％）、「端末の管理・運用」（４７・１％）。

　高校段階（都道府県）で１・２番目の課題として多かったのは、「端末整備」（７６・６％）、「学校の学習指導以外での活用」（３４・０％）。その他の課題も含めると「教員のICT活用指導力」（７０・２％）、「学校での学習指導での活用」（４６・８％）、「端末の管理・運用」（４６・８％）が多かった。

　１人１台端末環境の実践に一定の蓄積がある市区町村（全体の約４％）の回答をみると、１・２番目の課題は「教員のICT活用指導力」（４４・０％）、「学校の学習指導での活用」（３６・０％）、「持ち帰り関連」（２１・６％）が多く、全国と同様。

　さらに、その他の課題も含めると「家庭の通信環境」（４０・０％）、「端末の管理・運用」（３９・２％）、「情報モラル」（３８・４％）が多く挙がっている。

(解説 2021-09-07付)