【解説】ＩＣＴ活用へチェックリスト

（解説 2021-09-01付）

　文部科学省は、「やむを得ず学校に登校できない児童生徒等へのICTを活用した学習指導等を行うためのチェックリスト」を作成した。併せて、ICTを活用した学習指導の自治体の事例を作成。コロナ禍における児童生徒の学びを保障するため、活用を呼びかけている。

　デルタ株への置き換わりの進行に伴い感染が拡大する中、臨時休業や出席停止などによってやむを得ず学校に登校できない児童生徒の増加が懸念されている。

　このため文科省は、８月２７日付で各都道府県・指定都市教委担当課にICTを活用した学習指導等に関して、チェックリストや指導事例を作成・周知した。

　チェックリストは、教育委員会・学校の取組を確認し、臨時休業や出席停止などによってやむを得ず学校に登校できない児童生徒へのICTを活用した学習指導などを行うもの。オンライン会議システムを活用した学習指導や心のケア、自宅での利活用に向けたルールの作成、通信環境が整っていない家庭への対策などを記載している。

　自治体の事例集では、茨城県つくば市が作成した端末持ち帰りの手引きや実践事例集、授業で使うアプリケーションを３OSごとに明示した埼玉県など、各地の取組とURLを記載している。

　このほか、ＩＣＴ環境の整備が十分でない地域・学校があることから、家庭に貸与するモバイルルータの整備、教材の購入費の補助などの支援事業を活用するよう呼びかけた。

　校内ネットワークが整備されたものの、通信速度が確保されない事例があることから、早急に専門家によるアセスメントを実施するよう要請。全国の学校通信における不具合等に関する情報を収集・整理し、課題解決の方法も含めて近日中に情報を提供するとした。

(解説 2021-09-01付)