【解説】多様な体験が成長に好影響(解説 2021-09-13付)
21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)の調査データを用い、時系列的観点から子どものころの体験とその後の意識の関係を検証し、成長に及ぼす影響を明らかにすることが目的。
体験(自然体験、社会体験、文化的体験など)と意識(向学校的意識、自尊感情、外向性など)に関する項目・変数によるクロス集計や、平均値を比較・分析した結果、小学生のころの体験活動が多い子どもほど、高校生のときの自尊感情、外向性などの項目の得点が高い傾向がみられた。
小学1年生のころの読書冊数と中学2年生の向学校的な意識の相関では、読書冊数が多かった子どもほど「楽しいと思える授業がたくさんある」と回答した割合が高かった。
遊び相手の影響を分析した結果、小学生のころに年上や年下の人など多様な相手と遊ぶ機会が多いほど自尊感情、外向性などの項目の得点が高い。
手伝いの影響をみると、小学3年生のころに手伝いの機会が多いほど高校2年生時の自尊感情、外向性、精神的な回復力、向学校的な意識などすべての意識によい影響がみられた。
さらに、世帯収入の水準別に体験・意識の関係を分析した結果、家庭の経済状況にかかわらず、体験活動が子どものその後の成長によい影響を与えていることが分かった。
文科省は、キャンプ、スポーツ観戦、音楽鑑賞、絵本の読み聞かせなど家庭の取組や、企業のCSR活動の必要性をあらためて裏付ける結果になったとし、地域・学校・家庭が協働し、多様な体験を土台として成長を支える環境づくりの大切さを指摘している。
(解説 2021-09-13付)
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