札幌市教委　全国学テ結果対応方針　全体の平均正答率公表　小数点第１位までの数値併記

（札幌市 2021-09-02付）

　札幌市教委は、令和３年度全国学力・学習状況調査結果の取扱いにかかる市としての対応方針をまとめた。市全体の調査結果の公表にかかる取扱いは、プラスマイナス３ポイントの幅を基準とした５段階による言葉やグラフを用いて表現するとともに、分析の根拠となる市全体の平均正答率の数値を公表。市の平均正答率の公表にかかる数値の取扱いは、これまで同様提供された整数値とともに、独自で計算した小数点第１位までの数値を併記する。８月３０日に開いた教育委員会会議で示した。

　市教委は、調査結果の公表に関して、教育委員会や学校が保護者や地域住民に対して説明責任を果たすことを重視。一方で、序列化や過度な競争が生じないようにするなどの配慮が求められていることから調査結果の対応方針を定めている。

　市全体の調査結果の公表にかかる取扱いについては、教科の領域ごとに市全体の結果を全国平均と比較し、プラスマイナス３ポイントの幅を基準とした５段階による言葉やグラフを用いて表現するとともに、分析の根拠となる市全体の平均正答率の数値を公表するとした。

　公表にかかる数値の取扱いに関しては、市全体の平均正答率を整数値のみで示すことが保護者や市民にとって結果を曖昧にしている印象や誤解を招く恐れもあることから、市の平均正答率について、提供された整数値とともに、独自で計算した小数点第１位までの数値を併記する。

　個々の学校の調査結果の公表にかかる取扱いでは、各学校が自校の結果について成果と課題を丁寧にとらえ、具体的な改善策を示すが、学校ごとの平均正答率の数値は公表しない。

　一方で、各学校において、児童生徒一人ひとりの結果を個人表で本人および保護者に説明するとともに、各学校のホームページに平均正答率の数値を用いず、自校の調査結果の分析、各学校で取り組んでいる「授業改善のための学ぶ力育成プログラム」を掲載するなど、各学校が丁寧な説明を行うよう引き続き促していく。

　今後は、市としての結果の概要、設問ごとの正答率や質問紙の回答率等のデータ、課題と改善策についてまとめた実施報告書を１３日の教育委員会会議に報告する予定だ。

(札幌市 2021-09-02付)