札幌市子どもアシストセンター上半期　相談３８８件減１３９７件　学校生活関係　最多６４３件

（札幌市 2021-10-21付）

　札幌市子どもの権利救済機関（＝子どもアシストセンター）は、本年度上半期（４～９月）の相談件数をまとめた。前年同期比３８８件減の延べ１３９７件を受け付けた。内容は学校生活関係が６４３件で最も多かった。全体の相談件数のうち、子ども本人からの相談件数は３５８件、大人からの相談件数は２４５件だった。センターは、引き続き、子どもに寄り添った対応ができるよう努めていく考え。

　センターは、友人・親子関係など子どもにかかわる様々な悩みに電話やメール、来所による相談に対応することで、いじめなどの子どもの権利の侵害から救済を図る市の機関。子どもに関する内容であれば、大人からの相談も受けているほか、必要に応じて学校など関係機関との間に入った調整も行っている。

　平成３０年度と令和元年度は、１８歳未満の子どもを対象に夏季・冬季の期間限定で無料ＳＮＳアプリＬＩＮＥによる相談を試行。有用性が確認されたことから、２年度は通年で実施した。

　ことしは、３月下旬にＬＩＮＥの個人情報が中国の関連会社で閲覧可能となっていた問題が生じたため、３月２６日から７月７日までＬＩＮＥ相談を休止した。

　本年度上半期の相談件数は、すべての相談手段を合わせて延べ１３９７件で前年同期比３８８件減。うち、ＬＩＮＥによる相談は２９０件だった。

　相談内容は、学校生活関係が最多で６４３件。家庭生活関係が３２９件、自身の性格・行動に関することが１４９件、その他が１６９件だった。

　子ども本人からの相談件数は３５８件。学校種別でみると、中学生が１５１件で最も多く、小学生が９９件、高校生が５７件、その他が５１件。保護者など大人からの相談件数は２４５件だった。

　センターは「３月下旬から７月上旬までＬＩＮＥ相談を休止したことが減少の主な要因」と分析する。「今後も子どもに寄り添った対応ができるよう努めていく考えなので引き続き気軽に相談を寄せてほしい」と話している。

(札幌市 2021-10-21付)