札幌市中文連　科学研究発表会　探究心もって活動を　自由研究、授業の成果披露

（札幌市 2021-10-21付）

オンラインで研究成果を説明する生徒

　札幌市中学校文化連盟（勝田真塩会長）の科学専門委員会（長沼文博委員長）は９日、第５５回札幌市中学校文化連盟「私たちの科学研究発表会」を開催した。市立中学校・中等教育学校の生徒や道教育大学札幌校の学生など、約２００人が参加。科学部や生徒個人の自由研究、総合的な学習の時間で取り組んだ研究成果を発表した。

　発表会は、生徒が科学的に物事を観察・調査する能力を磨くことなどが目的。前年度は中止となったが、ことしはオンライン開催となった。

　また、発表会には、道教育大札幌校の学生も参加。発表会終了後、生徒の発表内容に関する意見などをまとめ、今後の活動に生かしていく。　　

　市立中学校・中等教育学校計７校の科学部員や生徒が、夏休みの自由研究や総合的な学習の時間で観察・研究した成果を、スライドで示しながら説明した。

　琴似中学校３年生の小野さくらさんは、「みちこの観察日記～エゾサンショウウオとの共生」をテーマに発表。小野さんは、サンショウウオの卵からふ化させ、〝みちこ〟と命名し、成長の様子を記録。「同じ両生類でも、カエルは足から、サンショウウオは手から生えて成長していく」などと発表した。

　その上で、「生物の成長を見守ることで、将来は生物関係の職に就きたいと思い、受験勉強への向き合い方も変化した」と自身の変化についても話した。

　発表終了後、市中文連科学専門部の三浦英悟理事は「“なぜだろう、知りたい”という好奇心を感じたとき、そのままにせず、自分で調べて理解することで、好奇心は探究心に変化していく。今回の発表会を通して、さらに研究を継続し深めてほしい」と期待を寄せた。

　生徒の研究内容等は、冊子にまとめ、本年度中に各校に配布する。

(札幌市 2021-10-21付)