道教委　石狩管内専門家チーム会議　的確な個人理解が大切　特別支援　巡回相談方法など

（道・道教委 2021-10-21付）

オンラインで開催した

　道教委主催、石狩教育局主管の第１回石狩管内専門家チーム会議が１１日、オンラインで開かれた。特別支援学校教職員や福祉関係者など１１人が出席。管内における特別支援教育の現状と課題、巡回相談の報告等を踏まえ、今後の巡回相談の方法や関係機関とのつながりなどについて協議した。

　特別支援教育総合推進事業「特別支援教育の体制整備の推進」の実施要項に基づくもの。発達障がいを含む障がいのある幼児児童生徒に対する適切な教育的支援のための協議を行い、支援体制の充実を図ることが目的。　

　冒頭、石狩局の吉村公孝教育支援課長があいさつ。ニーズに応じた連続性のある特別支援教育を早期から実施することができるよう、文部科学省や道教委が体制構築に力を注いでいることを伝え、きたんのない意見を求めた。

　続いて、義務教育指導班の日小田泰昭主任指導主事が前年度の巡回相談や、管内における特別支援教育の体制整備の現状などを報告。

　管内では、個別の指導計画を作成している割合は高いものの、個別の教育支援計画を作成している割合が低いことを課題に挙げた。巡回相談では具体的な支援方法を相談されることが多いとし、「困難さやその背景など、個人への的確な理解を大切にすることで必要な環境整備がみえてくる」と述べた。

　また、通常学級では個別教育支援計画が活用されていない現状も課題とした。「それぞれの経験やかかわっている取組などを、今後の助言に生かしてほしい」と呼びかけた。

　協議では主に、①特別支援教育の充実に向けた重点を踏まえた助言の方向性②管内専門家チーム巡回相談の効果的な活用―の２点について意見を交換した。

　出席者は、巡回相談後の報告書をもとに現場が支援していく現行の方式では対応が遅くなり、複数回にわたって相談できないことがあると指摘。その場のやりとりを通じた実態把握や具体的対応の提示、フォローアップの必要性などを課題に挙げた。また、児童生徒や保護者、学校の問題解決に向けて、教育関係者内にとどまらず、福祉などの関係機関と連携していく必要性なども話し合った。

(道・道教委 2021-10-21付)