道教委 高大連携事業に高校生24人 応用可能な英語を 北大大学院生 講演で助言
(道・道教委 2021-10-22付)

 道教委は18日から2日間、高大連携によるHokkaido Study Abroad Program(札幌会場)をオンライン開催した。高校生24人が参加し、北海道大学の留学生らと英語で交流。中国、カナダへの留学経験をもつ大学院生は、英語力向上に向けて、応用可能な“生きた英語”を使うよう助言した。

 道教委は平成30年度から、道内大学と連携し、①留学生の道立高校の派遣・交流②道立高校生徒の大学派遣・交流―の2事業を実施している。

 このうち、大学派遣・交流事業では生徒の英語コミュニケーション能力の向上や派遣先大学への理解深化を図るとともに、国際的な視野を育み、海外と積極的に交流する意欲の向上を図っている。本年度は、9月の室蘭工業大学での開催に続き2回目となった。

 10管内の道立高校・中等教育学校19校から、CEFR A2レベル(英検準2級以上)以上程度の能力を有する1・2年生24人が参加。北大からは留学生4人が参加した。

 開会に当たり、櫻井良之高校配置担当局長があいさつ。失敗を恐れずに英語による意思疎通を図り、限られた時間の中で楽しみながら参加するよう呼びかけた。

 続いて、函館中部高校の木村圭祐教諭が英語力向上に向けたワークショップを実施。留学生との交流では、母国の紹介を通して異文化について相互理解を深めた。

 SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けたアクションプランについてグループ協議し、「気候変動と影響を軽減するための緊急対策」「持続可能な開発のための海洋・海洋資源の保全」など、課題解決に向けたアイデアを共有。バーチャル研究ツアーでは、留学生が研究室を紹介し、研究内容を発表した。

 つぎに、北大大学院農学院生の渡辺統之さんが講演。中国、カナダにおける13年間の留学経験を語り、異文化での体験を通して新たな視点や発見につながると説いた。

 英語力向上に向けたポイントとして、自信をもって努力を重ねることや、基礎に基づく応用可能な生きた英語を使うよう助言。留学生活では、日本人以外と積極的に交流するよう呼びかけた。

 高校生のために用意した特別講義では、高等教育推進機構の山下好孝教授が関西弁を外国語として見立てて言語学的なアプローチを論じた。

 参加者からは、「留学体験の話がとても印象的。海外に行きたいとの思いが一層強くなり、英語力を高めたいと思った」「英語を学ぶことの難しさと同時に、面白さが分かった」などの感想が寄せられた。

(道・道教委 2021-10-22付)

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