３定札幌市議会決算特別委員会（令和３年１０月２２日）

（札幌市 2021-10-27付）

◆冷房設置促進へ　現状確認し検討　保育所のエアコン

　保育所におけるエアコンの設置状況について質疑が行われた。

　平成３０年度に実施した認可保育施設における冷房設備の設置状況では、対象となった４０４施設延べ保育室数２２１１室のうち、すべての保育室に冷房設備を設置している施設は２２３施設となった。このほかの１８１施設については、延べ７５６の保育室で冷房設備が未設置だった。

　また、国においては、令和２年度から保育環境改善事業として、冷房の新規設置に伴う補助事業を開始している。

　子ども未来局の加茂貴裕支援制度担当部長は「建物の構造で設置が難しかったり、風通しがよいので必要がないという施設も含まれている。近年は施設整備の補助制度を活用し、整備が進んでいる現状もある」と報告。

　冷房設置の促進に向けて、「保育施設における現在の設置状況・整備状況を確認した上で検討していきたい」と述べた。

　阿部英明委員（自由民主党）の質問に対する答弁。

◆年度内に需要調査　整備方針の検討へ　保育所の整備

　保育所の整備状況に関する質疑が行われた。

　市では、平成２７年度から５年間を計画期間とした新・さっぽろ子ども未来プランを策定。安心して子どもを生み育てられる環境の充実などに向け、保育所の整備などを進めてきた。

　現在は、令和２年度から６年度までを計画期間とした第４次プランにおいて、保育所等の人員確保や定員拡充についての方向性を示している。

　子ども未来局の加茂貴裕支援制度担当部長は、保育所の受け入れ定員について、「平成２７年度からの６年間で、約８３００人分拡大した」と説明した。

　今後については、「就学前の子どもがいる家庭を対象にした保育ニーズ調査を年度内に行う。調査結果を踏まえて、整備方針を検討していきたい」との方針を示した。

　恩村健太郎委員（民主市民連合）の質問に対する答弁。

◆業務負担軽減や時間短縮で効果　子育てデータ管理プラットフォーム

　子育てデータ管理プラットフォームに関する質疑が行われた。

　ことし７月から運用開始となった子育てデータ管理プラットフォームは、児童相談所、各区役所等の家庭児童相談室、保健所で管理しているデータを共有し、虐待の可能性が高いとみられる子どもを点数で可視化するもの。

　市児童相談所での相談内容や子どもの状況と、保健所が実施する乳幼児健診のデータなど一元管理することで、関係機関で危険度の把握に努め、迅速な対応につなげることを目的としている。

　子ども未来局の山本健晴児童相談所担当局長は「情報を共有することで、夜間などの緊急場面でも情報を得る時間短縮や業務負担の軽減につながっている」とこれまでの利点を説明した。

　また、「支援対象家庭の情報に更新があった場合は、管理職の端末にも通知されるようになった」と述べ、今後も活用を進めていく方針を示した。

　丸山秀樹委員（公明党）の質問に対する答弁。

(札幌市 2021-10-27付)