札特協と札私幼　幼保小連携研修　円滑な学び継続目指し　子らへの適切な支援学ぶ

（札幌市 2021-11-04付）

　札幌市特別支援学級・通級指導教室設置学校長協会（＝札特協、佐藤正行会長）と札幌市私立幼稚園連合会（＝札私幼、藪淳一会長）は１０月２７日、幼保小連携研修会「幼保小の円滑な学びの継続を目指して」を、オンラインで開催した。幼稚園・小学校の教諭による実践発表などを通し、子どもや保護者への適切な支援について理解を深めた。

　札特協と札私幼は、小学校の特別支援教育に対する理解を深めるため、幼保小交流事業を展開。本年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止を考慮し、オンラインによる実践発表形式の研修会とした。

　今回は、しろいし幼稚園の滑川史歩教諭、幼児教育センターの本間真純指導主事、道教育大学教職大学院の小沼豊准教授、札幌市立発寒西小学校の小竹彩子教諭が、特別な支援が必要な子どもの様子や日常の指導などについて説明した。

　滑川教諭は、感情表現が苦手な幼児の様子や指導などを紹介。保護者支援については、「保護者が考えを整理するまで、待つ時間を設ける」「子どものポジティブな部分と、苦手・課題を明確に伝え、共有する」「保護者自身が決断するための、サポーターになる」などをポイントに挙げた。

　小竹教諭は、自校の自閉症・情緒障がい学級、知的障がい学級における授業の様子を紹介。１人１台端末環境に対応したタイピング練習やプログラミング教育に積極的に取り組んでいることを発表した。

　閉会に伴い、佐藤会長は「発達障がいがいじめや不登校等の原因になり、周りの児童や保護者、教職員にも影響がでてくることもある」と述べ、「未然防止に向け、早期からの適切な支援と保護者への働きかけ、外部機関との連携を進めてほしい」と呼びかけた。

(札幌市 2021-11-04付)