体研連・札体研　第５７回道学校体育研究大会札幌大会　球持たないときの動き学習　５年タグラグビー　ＩＣＴ活用し

（札幌市 2021-11-05付）

資生館小の渡辺教諭が指導

　道学校体育研究連盟（＝体研連、大牧眞一委員長）主催、札幌市学校体育研究連盟（＝札体研、四戸基樹委員長）主管の第５７回北海道学校体育研究大会札幌大会における研究協議が来年１月７日に市内北海きたえーるで開かれる。協議に先立ち１０月には、資生館小学校、伏見小学校、厚別中学校、美香保中学校の４校の授業を収録。各校は、研究主題「つなぐ体育　ひらく未来～見方・考え方を豊かに働かせ、自己表現する体育活動」のもと、日ごろの研究の成果を発表した。収録した授業は、１２月２７日から会員向けに公開する。ここでは、公開予定の４授業の内容を指導案に基づき連載で紹介する。

　資生館小学校５年２組（渡辺佳幸教諭）

　ボール運動　ゴール型「チームでトライ＝タグラグビー＝」

【目標】

　ボールを持たないときに、前に動きながらパスを受ける動きを使ってゲームをすることができるようにする。

【展開】

▼学習内容

〈前時まで〉

　横幅が狭くなったコートでもトライするためには、タグを取られた場面のボールを保持している人の動きとボールを持っていない人の動きに解決の糸口があると考えた子どもたちは、前時にタグを取られたときのボール保持者の動きについて考え、身につけてきた。

▽準備運動

　あいさつ・準備運動

▽ドリルゲーム

　フォロワー、ランニングパスゲーム・ダッシュパスゲーム

▽課題を見つける活動

「味方の動きに合わせてフォローしているけれど…」「すぐにパスを出しているのにタグを取られてしまうね」「止まってパスをもらっても、追いつかれてしまうね」

▽学習課題

　「タグを取られたときに、ボールを持たない人はどう動くとよいかな」

「前に動きながらパスがもらえるように味方とタイミングを合わせよう。走りながらパスを受けてダッシュ＝」「走り込めるスペースを見つけて動こう。動きながらパスをもらって、ダッシュしよう＝」

▽３対２ランゲームで動きの確認

　「止まらず、前に動きながらパスを受けるようにしよう」「味方の動きをよく見てタイミングを合わせよう」「走りながらパスを受けよう。パスを受けたら“ゴー”だね」

▽タスクゲーム（３対２ランゲーム等）

　「味方がタグを取られたら、前に動きながらパスを受けるぞ」「タイミングを合わせて、前へ進みながらパスを受けよう」「前に走りながらパスを受けると、トライできるね」

▽メインゲーム（３対３ゲーム）

　「タグを取られた＝タイミングを合わせて、“ゴー”だ」「動きながらパスを受けてねらったスペースに走り込めたよ」「前に動いてパスを受けると、インゴールに近づけるね」「タグを取られても何度も繰り返しゴールを目指そう＝」

▽まとめ

　「前に動きながらパスを受けると、トライしやすくなるね」

▽整理活動

　振り返り、認め合いタイム、準備運動、あいさつ、後片づけ

▼評価規準と指導の手立て等

〈安全に関する配慮事項〉

　けがを防ぐために、適した服装や用具の扱い方について十分に指導している。

▽毎時間、ドリルゲームに取り組むことで、味方をフォローしたり、走りながらパスを受けたりする動きを高める

▽味方の動きに合わせてフォローしているが、止まってパスを受けている場面の動画を提示することで、ボールを持たない人がどう動くとよいかについて学習することができるようにする

▼手立て

▽ＩＣＴ等を用いて、動きのモデルを視覚的に提示することによって、解決の見通しをもてるようにする

▽ドリルゲームやタスクゲームをチームで選んで活動する際に、味方をフォローする動きや前に動きながらパスを受ける動きを価値付けることで、子どもたちがどのような動きがよいのかをとらえることができるようにする

▽タスクゲームやメインゲームでは、前に動きながらパスを受けている子の動きを積極的に価値付けていく。

▼知識・技能

　ボールを持たないときに、フォローしたり、前に動きながらパスを受けたりすることができる。

〈評価方法〉

▽行動観察

(札幌市 2021-11-05付)