体研連・札体研　第５７回道学校体育　研究大会札幌大会　公開予定授業③　厚別中　工夫しシュートの空間確保　１年ハンドボール　作戦話し合い

（札幌市 2021-11-09付）

カットインやハンドオフの動きを学習

厚別中学校１年５組（高橋利幸教諭）

　球技ゴール型ハンドボール「空間をつくり出すオフェンスの構築」

【目標】

　自己の課題を発見し、練習の取り組み方やゲートを通過してシュートが打てる状況をつくり出すには何が必要か考えたことを他者に伝えられるようにする。

　作戦などについての話し合いに参加することができるようにする。

【展開】

▼学習内容

〈前時まで〉

　送球、捕球の練習や守備者（＝ＤＦ）のいないところを抜けるゲートスルーの基礎的な動きを確認し、２対３の攻防を通して、攻撃者（＝ＯＦ）の動きや戦術の基本となるカットインやハンドオフの動きについて学習した。

　また、６時間目から３対３の実践練習を通して、同数のＤＦに対する戦術を学習し、パターン化された動きを練習しながらボールを持っていないときに何ができるか学習した。

▽前時に撮影した映像を見て、課題を見つける

　「開いているゲートを見つけられない。抜けられない」「気づいたらゲートが閉まっている」「ハンドオフやカットインが通じない」

▽学習課題

「ボールを持っていないときには、どんなことが必要だろうか？」

▽課題解決のための仮説を立てる

　「どこのゲートが開いているかを見る、教える」「ＤＦより先に動く、フェイントをかける広がる」「ハンドオフやカットインを組み合わせる」

▽課題追究

①チーム内で３対３を行い、仮説を実証する

　何が必要か見つけ、実践する。

　実践の成果と課題について話し合う。

②他チームと３対３の交流試合を行う

　①の実践を修正し、他のグループを相手に試みる。

　お互いに感想を伝える（効果的な動きやアドバイス）。

③チーム内で３対３を行いながら、ボールを持っていないときの改善策や工夫を試す。

④②の相手と再戦する

　③で試したことを実践する。

▽目指す生徒の姿

　「シュートが打てる状況をつくるためにボールを持っていない人の動きが重要なことを理解しているとともに、その動きにはどのような効果があるか説明している姿」

▽振り返り

　グループ内での個人発表。ボールを持っていないときに何が必要か、気づいたことを発表する（動画撮影）

　学習カードの記入、あいさつ、後片づけ

▼評価規準と指導の手立て等

▽フリーになれずうまくシュートまでいかない映像とフリーになってシュートまでいっている映像を比較することで、ボールを持っている選手は、シュートかパスの選択があることやシュートを打つためにはボールを持っていない選手の動きが大切であることを引き出す

▽前時までの学習を振り返りながら、ボールを持っていない選手には何が必要か仮説を立てる場面を設ける

▽仮説を立証しながら、ボールを持っていないときに何ができて、それが何のために必要なのか思考を深められるよう指導する

〈手立て〉

　今までの学習の中でどのような動きがあったか、基礎的な動きや戦術を思い返させる。

　動きの中でＤＦがどのような状態になったか確認させる。

　自己の動きを振り返らせ、その効果に気づかせる。

▼思考・判断・表現

　練習の取り組み方やゲートを通過してシュートが打てる状況をつくり出すには何が必要か考えたことを他者に伝えている。

〈評価方法〉

　行動観察、学習カード、記録動画。

▼主体的に学習に取り組む態度

　作戦などについての話し合いに参加しようとしている。

〈評価方法〉

行動観察、学習カード、記録動画

(札幌市 2021-11-09付)