小中一貫教育全国サミット共同宣言　財政面充実など要望　教職員配置、施設整備改善へ

（関係団体 2021-11-17付）

　１２日に開かれた小中一貫教育全国サミットｉｎ北広島の全体会で、教職員の配置や施設整備等の諸条件について議論を重ねていくことを誓う共同宣言を発表した。＝１６日付１面既報＝

　宣言の内容はつぎのとおり。

【趣旨】

　人生１００年時代、さらには超スマート社会（Ｓｏｃｉｅｔｙ５・０）の実現に向けて技術革新が急速に進む中、これからの激動の時代を豊かに生き、未来を開拓する多様な人材を育成することが求められている。

　また、世界で起こっている環境、人権、ジェンダー、平和、開発といった様々な現代社会の課題、大規模な災害や新たな感染症などへの対応、これらを自らの問題としてとらえ、その解決につながる新たな価値観や行動を生み出し、持続可能な社会を他者とともに創造していく、子どもたち一人ひとりの「生きる力」を育むことがますます重要となっている。

　こうした中、小学校・中学校・義務教育学校では、幼稚園や保育所、認定こども園等による幼児期の教育の成果を受け継ぎ、義務教育の大きな目的である「各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自律的に生きる基礎」および「国家および社会の形成者として必要とされる基本的な資質」を育み、高校またはその先へつなげるため、義務教育９年間を通して必要な資質・能力の育成を目指す小中一貫教育の取組がこれまで以上に求められている。

　私たちは、変化の激しい社会において、子どもたち一人ひとりが夢や希望をもって困難を乗り越え、自己実現しながら未来を切り拓いていける力を育むとともに、地域と一体となって学校教育を創造する「社会に開かれた教育課程」を実現するため、義務教育９年間を見通した小中一貫教育の在り方や各自治体・学校での貴重な実践を報告・共有し、教職員の配置や施設整備等の諸条件について議論を重ねていくことは、極めて重要な意義のあることと考える。

【サミット宣言】

▼私たちは、子どもたち一人ひとりが、現在と未来に向けて、ふるさとに愛着をもちながら、大志をいだき、自己実現していける力を育むため、全国各地の実践の成果と課題を共有し、学校・家庭・地域と一体となって、義務教育９年間を見通した小中一貫教育のさらなる充実を目指す

▼私たちは、義務教育学校ならびに小学校および中学校の教育を一貫して施す小・中学校における教職員の配置や施設整備等の改善にかかる財政面での充実と、全国各自治体の多様な取組を支援し、一層の推進を可能とする諸条件の整備を望む

(関係団体 2021-11-17付)