ＩＣＴ活用した学びのＤＸ　スキルに応じ教員研修を　道教委　ショートセッション初開催

（道・道教委 2021-11-29付）

事業実践校の教員が参加した

　道教委は１８・１９日の２日間、ICTを活用した学びのDX事業にかかるShort　Sessionをオンラインで初開催した。業務支援アプリを活用した業務改善、学習以外での端末・Wi―Fi利用への対応など、推進校の取組や課題を共有。教員間でICT活用の共通理解が進む一方で、個々のスキルに応じた個別研修が重要になっていることが指摘された。

　ICT活用サポートデスクで収集した情報を活用し、１人１台端末を活用した授業実践に関する情報共有、相談の機会を設けるため初めて開催したもの。

　本年度研究実践校の夕張高校、小樽桜陽高校、富川高校、旭川東高校、清里高校の教員、関係教育局および道立教育研究所の職員が参加した。

　旭川東高は、業務支援アプリによる業務改善の取組を報告。朝の会議や保護者との出席連絡を電子化することで生徒と向き合う時間を確保している現状を伝えた。来年度からのBYODによる１人１台端末環境の実現に向けては、「端末をノートとして使わせる発想を新入生に伝えることが重要」との意見があった。

　休み時間におけるWi―Fiのゲーム利用や動画共有サイトYouTubeの視聴など、学習以外での活用が懸念されることから、各学校の状況を共有。校内規定の整備や使用上の注意点をまとめたプリント配布など、正しい利用方法を周知する重要性を確認した。

　端末整備済みの学校では、所定の棚を用意することで授業以外の時間は触らないようにしていることなどの情報を提供した。

　また、すでに１人１台端末が整備された高校では、教員の共通理解や課題意識の共有が進んでいると報告。児童生徒のみならず、教員にも個別最適な学びが重要とし、全体研修のほか個別研修の重要性が指摘された。

　学習評価でのクラウド活用は一部の教員にとどまっていることも明らかに。今後の働き方改革にも結びつくことから、クラウド活用の重要性を確認した。

(道・道教委 2021-11-29付)