道教委　通学路点検結果　１０月末　５６５ヵ所で対策必要　年度内対策へ市町村支援

（道・道教委 2021-11-30付）

　道教委は、通学路の安全確保に向けた緊急調査結果（１０月末時点）をまとめ、２９日の道議会文教委員会で報告した。対策が必要な個所を有する道内自治体は、札幌市を除き１４９市町村。学校・教育委員会による対策必要個所は１４３１ヵ所で、約４割で対策未実施となっている。道教委は、可能な限り本年度内に対策が講じられるよう各市町村を支援していく。

　調査は、道内の各市町村教委が策定している通学路交通安全プログラムなどに基づき、通学路の安全確保に向けた対応の状況を把握することが目的。７月に実施した緊急調査から、道路管理者・地元警察署との合同点検結果をもとに集計。速度が上がりやすい場所やヒヤリハットが起こりやすい場所など、保護者や地域住民の声を反映した。

　札幌市を除く道内１７８市町村のうち、対策が必要な個所を有すると回答した自治体は１４９市町村で、前回調査の８４市町村から６５市町村増加した。

　学校がリストアップした危険個所２０７３ヵ所のうち、合同点検によって対策が必要とされたのは１７０５ヵ所。具体的な内容は、「車道と歩道の区別がない」「車両の速度が早い」「大型車両等の交通量が多い」など。

　学校・教育委員会による対策必要個所は１４３１ヵ所で、このうち８６６ヵ所が対策済みだった。今後、対策状況をまとめ来年１月に国に報告。継続的な対策状況の把握、市町村教委への必要な指導助言を行うとしている。

　鈴木淳学校教育監は、関係機関との連絡会議において、定期的に対策の取組状況を共有すると表明。道警と連携した交通安全教育、地域住民との協力による見守り活動の先進事例を普及するなど対策を市町村に働きかけるとした。

　学校・教委による対策未実施個所５６５ヵ所に関しては、「可能な限り本年度中に対策が講じられるよう通学路の安全確保の取組を支援する」との考えを示した。「継続的に進捗状況を把握しながら必要な指導助言を行うなど、各市町村の実情に応じた支援に取り組んでいく」と述べた。

　赤根広介委員（北海道結志会）の質問に答えた。

(道・道教委 2021-11-30付)