道　ケアラー支援条例素案　意見反映へ環境整備を　支援計画策定なども施策

（道・道教委 2021-12-01付）

　道は、仮称・北海道ケアラー支援条例の素案をまとめた。教育機会確保の状況把握や相談対応など、ヤングケアラーとかかわる教育関係機関の役割を記載。今後の道の施策では、ケアラー支援計画の策定やヤングケアラーの意見を反映する環境の整備を挙げている。２８日までパブリックコメントによって意見を公募している。

　条例は、ヤングケアラーを含むケアラー全般の支援に関する基本理念を定め、道の責務と道民・事業者・関係機関・支援団体の役割、道の施策の基本事項を定めるもの。すべてのケアラーとその家族が将来にわたって夢や希望をもって暮らすことができる地域社会の実現に寄与することがねらい。１１月２９日の道議会保健福祉委員会で報告した。

　基本理念ではヤングケアラーの支援について、本人の意向を踏まえ適切に行うとともに、「子どもの権利・利益の最大限の尊重」「心身の健やかな育成」「適切な教育機会の確保」が行われる必要性を明記した。

　ヤングケアラーとかかわる教育の関係機関の役割として、支援の必要性への理解、教育機会確保の状況や支援の必要性の把握、教育・福祉に関する相談対応を挙げている。

　基本的施策では、①ケアラー支援の計画策定②普及啓発の促進③早期発見と相談の場の確保④ケアラーを支援する地域づくり⑤推進体制の整備⑥財政上の措置―を挙げ、うち、③ではヤングケアラーが自らの意見を表明し、適切に支援に反映される環境を整備するとした。

　２８日までパブリックコメントで意見を募集しており、令和４年２月上旬をめどに結果を公表。１定道議会に条例案を提出する。

(道・道教委 2021-12-01付)