展示相互の関係明確化　札幌市青少年科学館の改修　６エリア区分　体系的学習可能に

（札幌市 2021-11-30付）

　札幌市教委は、令和４年秋から開始を予定している青少年科学館改修工事において、展示施設の配置を見直す。具体的には、「人体・生命」「まち・くらし」「雪・氷」「環境・気象」「科学の原理」「天文・地球科学」の６エリアに区分。最新の科学技術を踏まえた内容に変更するとともに、展示物相互の関係性を明確化し、体系的に科学的知識を習得できるよう工夫する。

　青少年科学館は、昭和５６年に開館し、ことしで４０年を迎えた。市民や児童生徒の学びの場として活用される一方で、館内全体の展示物の老朽化とともに、部分的な改修を重ねてきたことによって、展示相互の関係性が伝わりにくいことなどが課題となっていた。

　これを受け市教委は、平成３０年度に青少年科学館活用基本構想を策定。今後の在り方として、社会状況等の変化を踏まえた展示物や施設整備の機能の充実、市民誰もが学べる環境づくり、学校教育との連携推進を示していた。

　特に、展示に関しては、科学館全体の統一感、テーマ・分野ごとの統一感の明確化を掲げている。

　このため、展示物の大規模リニューアルとそれに伴うゾーニングなどに向け、来年９月から５年３月末まで、青少年科学館改修工事を予定している。

　展示エリアについては、配置や内容を見直し、６エリアに分けて再整備する。具体的には、「人体・生命」「まち・くらし」「雪・氷」「環境・気象」「科学の原理」「天文・地球科学」に区分。展示物相互の関係性を明確化し、体系的に科学的知識を習得できるよう工夫する。

　展示内容については、「札幌の地下鉄」など、人気のある展示は継続して使用する予定。その他の具体的な内容は、本年度末までに決定する見通し。

　また、人体・生命エリアに隣接するエリアに、「企業・展示エリア」の整備も計画。２７日に、同館との包括連携協定を締結した。団体や大学等の専門的・先端的な知識や研究成果を紹介する場として活用する。

(札幌市 2021-11-30付)