檜山局 オール檜山学び合いプロジェクト 説明し合う授業づくりを 中学数学 附属旭川小副校長説明
(道・道教委 2021-12-09付)

オール檜山学び合いプロジェクト
中学生の苦手分野を小学校に伝えることなどを求めた

 【函館発】檜山教育局は6日、オンラインで「オール檜山“学び合い”プロジェクト」を実施した。管内の中学校教員など約10人が参加。中学校数学における全国学力・学習状況調査の回答傾向を踏まえ、グラフから読み取る統計・データの活用に関する設問を中心に、道教育大学附属旭川小学校の斉藤誠副校長が授業改善のポイントを説明。小・中学校との連携や説明し合う授業づくりの重要性を強調した。

 当日は「全国学力・学習状況調査を活用し、数学的活動を取り入れた授業づくり(中学校数学編)」と題して、11月30日に引き続き、斉藤副校長が講師を務めた。

 全道的に正答率が低かった気温差の度数分布図に関する設問について、「相対度数の意味を理解していない、相対度数という用語を覚えていないといった傾向がある」と指摘。

 教科書の記述では、「全体の度数が異なるデータを比較する場合、度数の合計に対する割合を用いる必要がある」と示されていることを踏まえ、「相対度数という言葉は中学校で習うが、割合を求める過程は小学校5年生で学習している内容。いかに小学校で学習した内容を思い出させるかが授業改善のヒントになる」と伝えた。

 具体的な指導方法として、「問題文の大事な言葉や数値に線を引く」「問題文を読んで分かったことを表に書き込む」といった読み取り方の工夫を促す指導を紹介し、「生徒がアウトプットできる授業づくりが効果的」とした。

 データの傾向を的確にとらえ、判断の理由を数学的な表現を用いて正答することができるかどうかをねらう、多角形分布図の設問では、正答率が低かった要因に「生徒が理由となる特徴を読み取れない、説明することができないなどの傾向がある」と指摘。

 特徴を読み取る力と比較する観点について、それぞれに応じた重点的な指導の必要性を示した。

 指導改善に向けて、「短時間で説明し合う」「根拠を明確にしてノートに書かせる」といった教師の働きかけや、問題を数問選んで説明を書かせるなど、効率的な授業方法を紹介した。

 また、全国学力・学習状況調査結果から生徒の誤答を分析し、原因の把握に努めた上で、単元全体の中で指導計画を立てることの重要性を強調。

 さらに、中学校数学の授業は小学校算数の授業が土台となっていることから、小・中学校の接続を意識する必要性があるとし、中学生のつまずきを小学校の教員に伝えるなどの連携や指導の働きかけを求めた。

(道・道教委 2021-12-09付)

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