道教委 国語授業改善セミナー道北 学び累積の評価大切に 東京学芸大教授など助言(道・道教委 2021-12-07付)
【旭川発】道教委は11月中旬、旭川東高校(小林爲五郎校長)で未来を切り拓く資質・能力を育む高校教育推進事業「授業改善セミナー教科指導講座(道北ブロック国語)」を開いた。東京学芸大学次世代教育研究推進機構との共催。説明や公開授業、研究協議などを通して、国語の授業における探究的な学びの在り方や学習評価の充実等について理解を深めた。
セミナーは、教員の教科指導力の向上および主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善の取組を推進することが目的。
会場参集とオンラインのハイブリッド型で実施し、上川、留萌、宗谷のほか十勝やオホーツクなど全道から国語教諭28人が参加した。
留萌教育局高校教育指導班の樋口かおり主任指導主事が「学習評価の充実に向けて」をテーマに説明。学習評価の改善の基本的な考え方や、評価の観点、評価規準を作成する際のポイントなどを示した。
観点別学習状況を評価するに当たっての留意点として、記録に残す評価の場面を精選することや、評価結果を生徒や授業改善にフィードバックすることなどを説明。評価結果から評定への総括を適切に行えるよう、各校で総括の進め方をあらかじめ決めておく必要があることを伝えた。
授業や研究協議のあと、大学入試センターの堀内貴臣試験問題調査官と東京学芸大の中村和弘教授が助言した。堀内調査官は、形成的評価と総括的評価を区別して授業をつくる重要性を指摘。「ペーパーテストだけでなく、授業の中にもっと評価の場、生徒の見せ場をつくっていく必要がある」と授業改善の視点を示した。
中村教授は研究授業について、しっかりした単元計画が生徒の主体的な対話につながっており、他校種でも参考にできる授業であったことを評価。高校の学びが小・中学校の学びの累積の上にあることをあらためて確認し、どこまで身に付けられたかを評価して改善につなげるサイクルの重要性を示した。
新学習指導要領でも「つぎの事項について指導する」から「つぎの事項を身に付けることができるよう指導する」と改訂されたことを紹介。「学ぶということは身に付くことで、身に付かなければ教えたとは言えない」と、学びを累積するための評価の大切さを伝えた。
(道・道教委 2021-12-07付)
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