江別市いずみ野小　課題研究発表会　既習知識使い積極的交流　２年算数　６の段の九九

（学校 2021-12-09付）

意見交流する児童たち

　江別市立いずみ野小学校（早川久夫校長）は１１月中旬、同校で学校課題研究発表会を開いた。算数や理科など３授業を公開。うち、２年１組算数では、児童たちが既習知識を使いながら６の段の九九を考え、交流や発表の場面で積極的な姿をみせた。江別市教育研究会が共催。

　同校は、研究主題に「論理的な思考ができる子どもの育成」、副主題に「経験や既習をもとに話し合う活動を通して」を掲げ、令和元年度から４ヵ年計画で研究に取り組んでいる。

　３年次となる本年度は、①事象との出会いや前時までとの違いに問いをもたせ、既習事項や経験をもとに自力解決や予想などを促す学習過程の確立②自分の考えを的確に表現し、他者の考えによって思考を深める話し合い活動の工夫―の２点に重点を置いて研究。話し合い活動においては、学習指導要領をもとに、「話し合う・論理的思考」の目指す姿の系統表を作成した。

　学校課題研究発表会では、２年生算数、４年生理科、まきば学級による自立活動の３授業を公開。約４０人が参加した。

　うち、２年１組算数「九九をつくろう」（前多祐希子教諭、児童数１９人）は、乗法の意味や性質について理解を深め、計算方法などの数学的表現を用いて考えた過程を振り返り、今後の生活や学習に活用する態度を養うことが目標。１と６～９の段を学習する。

　１７時間扱いの１時間目となる本時では、前時までに学んだ２～５の段の九九を振り返り、「６の段の九九を工夫してつくる」ことを課題に設定した。

　前多教諭は、身近な６個セットの菓子などを大型電子黒板に示し、６の乗法を想像しやすくした上で、既習の九九と６の段との違いを発問。児童たちは前時のノートを見返し、規則性を把握しながら、「答えが６ずつ増える」「かける数が１増えると答えが６増える」などの特徴を発表した。

　続いて、６の段の九九のでき方を計算式や図などを用いて個人で思考。気づいた点も踏まえ、隣席間で考えを交流した。

　全体交流では、児童のノートを大型電子黒板に示して発表。児童たちは、同じ意見には「同じです」と声をかけ、肯定的な雰囲気の中、多くの児童が発表した。

　前多教諭は、児童たちにまとめの言葉を考えさせながら「今までみつけたやり方を使うと、６の段をつくることができる」と結論づけた。

　授業公開後、全体会と分科会を実施した。

(学校 2021-12-09付)