旭川第三小 6年道徳の研究授業 家族の幸せ 考え深め 端末用い議論 管内に生配信(学校 2021-12-15付)
2台のカメラで板書などを読み取れるようにした
【旭川発】旭川市立旭川第三小学校(三木勝仁校長)は3日、同校で特別の教科「道徳」の研究授業を実施した。加藤紘也教諭と菅原崇耶教諭による6年生の授業を、動画配信サイトを通じて保護者や上川管内の小・中学校教職員などにライブ配信。1人1台端末を活用した意見交流などを通し、家族の幸せについて考えを深める授業を展開した。
同校では、研究主題を「主体的・対話的で深い学びを実現する授業づくり~ICTを活用した“脱一律”“双方向性”のある学び合い」と設定。旭川市教委による市教育実践推進事業の指定を受け、1人1台端末を活用した指導方法に関する実践研究を進めている。
10月に上川教育研修センター研修講座として道徳の授業公開を予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止。よりよい授業づくりのために広く指導や助言を受けたいと考え、授業をライブ配信することとした。
同校はこれまでも、感染症対策としてウェブ会議システムを活用した参観授業を行ってきた。参観者を2分し、別室でライブ参観授業を実施してきたが、画質・音質・通信状況の安定性の面で満足できなかったという。
そこで、今回は動画配信サイトからの限定公開とし、2台のカメラを用いて配信。板書や児童の手元などを写すカメラは画素数を高くし、何が書かれているのかを視聴者からも読み取れるようにした。
一方、教室全体を写すカメラは画素数を下げ、児童の顔を判別できないよう工夫。配信機器の設定等を行った上村純一教諭は「以前よりも動画も滑らかになり、音声や通信状況も改善された。今後の参観授業でも使用していきたい」と話していた。
この日は公開学級のライブ参観授業も兼ねており、視聴者数は合わせて70人以上に。6年1組(児童数31人)担任の加藤教諭、T2の菅原教諭が、家族の幸せを主題とする教材『初めてのアンカー』を用いて道徳の授業を指導した。
教材は、小学校最後の運動会でリレーのアンカーに初めて選ばれた主人公が、仕事の都合で応援に行けなくなった父や家族とのやりとりを通して、家族の幸せについて考える内容。家族が互いのことを思い合い、自分も家族の一員として役立とうとする態度を養うことをねらった。
導入で、加藤教諭は「家族の幸せのために行動できないのは、家族の幸せを思って生活しているのか」と考えさせた。
主人公の言葉にどのような言葉を書き足すか、ロイロノートに記述して提出。共有機能でクラス全員の記述を読んだ子どもたちは、気持ちを聞いてみたい友達と交流して考えを深めていた。
終末では、児童一人ひとりにあてて書かれた保護者からの手紙を読み、自分が家族にできることを見つめ直した。
帰宅後には、ライブ授業を参観した保護者と、授業の感想や互いの思いを話し合った児童もいたという。
同校の研究をリードしてきた細貝充弘教諭は、ICTの授業活用に際して「ロイロノートを用いて交流することが、その後の対面での交流の鍵となることが明らかになってきた。タブレット画面上での交流と対面での交流の役割を考えることが大切」と話していた。
(学校 2021-12-15付)
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