標茶高　１日防災学校　非常時に命を守るため　地震・水害想定し演習など

（学校 2021-12-07付）

外部講師から学ぶ１・３年生

　【釧路発】標茶高校（津嶋拓慈校長）は１１月３０日、同校で１日防災学校を実施した。全校生徒約２００人が参加し、地震を想定した避難訓練を行ったほか、国・道・町から招いた講師による講話を聴講。避難所運営ゲームＤｏＨＵＧを通し、防災意識を高めた。

　標茶町では釧路川が市街地中心部を流れており、水害発生時には同校が避難所となることが想定されている。このため今回は、地震を想定した避難訓練に加え、水害に関する講話や演習に取り組んだ。

　避難訓練後、全校生徒で標茶町防災担当職員の講話「釧路川の氾濫に備える」を聴講。引き続き、１・３年生と２年生に分かれて各種取組に参加した。

　１・３年生は、北海道開発局および釧路地方気象台の職員による講話・演習に参加した。

　講話では、釧路開発建設部の佐藤豪上席治水専門官が、道内外の河川や釧路川で発生した過去の水害について説明。「洪水は遠い話のようで、意外に身近にある」と述べ、防災意識の向上を求めた。

　気象台の川畑聡史氏は、気象庁が公開しているウェブサービス「キキクル」を紹介。大雨時の災害発生危険度が確認できるとして活用を求めた。

　講話のあと、生徒たちは「マイ・タイムライン」を作成する演習に取り組み、大雨警報が出たときや避難を開始するときなどに、どのように行動すべきかを考えた。

　一方、２年生はＤｏＨＵＧを体験。釧路総合振興局の村岡健太防災係長の指導のもと、冬場に学校が避難所となったことを想定して、次々と避難してくる町民にどのように対応するか考えた。

　津嶋校長は「国、道、町の専門家の言葉には説得力があった。学校だけでは学べないことがたくさんあり、非常に有効な取組になった」と外部機関の協力に感謝。生徒たちに対しては「きょう学んだことをしっかりと知識として身に付け、いざというときに自分の命を守る行動を取ってほしい」と期待した。

(学校 2021-12-07付)