１８人が製菓衛生師合格　清尚学院高製菓衛生師科３年

（学校 2021-12-07付）

笑顔を見せる宇野さん（左）と越後谷さん

　【函館発】清尚学院高校（須藤由司校長）製菓衛生師科の３年生１８人は、１０月に実施した製菓衛生師試験に合格した。同校生徒の合格率は９０％に。来春からパティシエとして就職する生徒らは「製菓技術と衛生知識を備えた資格を生かしていきたい」と意気込みを示していた。

　製菓衛生師試験は、パンや菓子の製造者として確かな公衆衛生知識を学び、製造者としての高い資質を身に付けることを目的とした国家資格。食品への信頼や安全志向が高まる中、社会的注目も高まっている。

　試験では、衛生法規や食品学、栄養学、製菓理論といった製菓や衛生に関する知識が求められ、取得すると飲食店を開業する際に必要な食品衛生責任者資格を申請のみで取得することができる。

　同校は、東北・北海道の全日制高校で唯一の厚生労働大臣指定製菓衛生師養成施設として、平成２１年４月に製菓衛生師科を開設。

　３０年度以降の入学生からは、２年生修了時に全生徒が製菓衛生師受験資格を得ることが可能とし、３年次在学中には同資格を取得できる体制を整えている。

　生徒は、３年生に進級後の４月から過去問題などで学び、夏季休業後からは放課後講習に取り組むなど試験に備えてきた。

　試験の結果、受験生徒の合格率は９０％に達し、前年度の８５％を上回った。

　卒業後、札幌市内のホテルでパティシエとして勤務する越後谷詩南さんは「合格を聞き、安心と喜びが大きかった。試験前にクラスで勉強し合っていたので、その成果が出たと思う。勤務先では、この資格を生かして働いていきたい」と意気込みを語った。

　函館市内のホテルで越後谷さんと同じくパティシエとして働く宇野美月さんは「試験全体が難しく感じた」と振り返り、「製菓理論が苦手だったが合格できて安心した。資格を生かし、就職先で貢献したい」と話した。

(学校 2021-12-07付)