道教委 視覚障がい教育充実へ ICTで学習事例共有 16日 4校つなぎ公開授業
(道・道教委 2021-12-16付)

 道教委は、本年度から3ヵ年計画でHANDS―ON―Project(ハンズ・オン・プロジェクト)を開始した。未来への学びプロジェクト、魔法のプロジェクトを両輪に、ICTを活用して視覚障がい教育の充実を図る試み。取組の一環として、きょう16日に盲学校4校をつないだ公開授業を実施。ICTによる効果的な学習事例を発表・共有する。

 同プロジェクトは、札幌視覚支援学校、函館盲学校、旭川盲学校、帯広盲学校の4校がこれまで培ってきた教授法とICTを活用した実践を通して、視覚障がいのある幼児児童生徒一人ひとりに応じた個別最適な学びと協働的な学びの一層の充実を図るもの。

 事業期間は3年間。未来への学びプロジェクトと魔法のプロジェクトを両輪に取組を進める。

 未来への学びプロジェクトでは、盲学校4校が協力して個別最適な学びと協働的な学びを実現するため、視覚障がい教育の専門性の向上・共有を図る方策を検討する。具体的には、各教科の指導の専門性向上を図る研究の推進、個別の指導計画の共有などを検討している。

 魔法のプロジェクトは、障がいのある子どもの学習・生活支援を促進するソフトバンク主催の事業。ICT機器や通信機器の貸与を受け、学習方法や指導方法に関する実践事例の情報提供や指導助言を受ける。

 プロジェクトの一環として、16日に4校をオンライン会議システムでつないで公開授業を実施する。教科は中学部の総合的な学習の時間で、ICTを使った効果的な学習の事例を生徒が発表・意見交換し、ICT機器の活用への理解を深める。

 取組を効果的に進めるため、盲学校の教員や管理職、道立特別支援教育センター職員などで構成するハンズオン推進会議を設置し、方向性や計画を決定する。

 今後の予定をみると、令和4年度は単元の中にウェブ会議システムを用いた授業を位置づけて計画的に実施。5年度は学校の教育活動で定着するよう実践を進める。将来的には、小・中学校、高校、特別支援学校との合同授業の実施も視野に入れて検討を進める。

(道・道教委 2021-12-16付)

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