小樽市北陵中　小学校２校と授業　中学校生活に思いはせ　小学生が体育など授業体験

（学校 2021-12-20付）

図工の授業などを体験した

　【小樽発】小樽市立北陵中学校（岡本清豪校長）は１３日、同校で手宮中央小学校と高島小学校との合同授業を行った。両小学校の５年生約７０人が２グループに分かれて中学校教諭による音楽・図工・体育の授業を体験。新たな仲間とともに授業を受け、中学校生活のイメージを膨らませていた。

　北陵中学校区は令和元年度から市教委の小中一貫教育推進地区となっており、２年度からは文部科学省の学園制加配活用事業の指定を受けている。これまで手宮中央小と高島小で５・６年生に対し中学校教諭による授業、中学校における６年生の合同授業を進めており、本年度からは新たに５年生の合同授業を１０月から中学校で実施。

　１３日には手宮中央小から３７人、高島小から３２人が北陵中を訪問し、混合編成の２グループに分かれて、中学校教諭による音楽・図工・体育の授業を受けた。

　うち、図工は美術担当の篠木正幸教諭が指導。絵の具を垂らしてストローで吹くドリッピングという技法で１０月に児童が制作した作品を用いて、鑑賞し合う授業を展開した。

　児童は班ごとに作品を交換し、どのように見えるか考え、「花火に見えるよ」「魚に見える」「モルモット」などと付せん紙に書いてそれぞれの作品に貼った。

　篠木教諭は「自分の思ったものと違ったようにとらえてもらうのも一つの正解であり、美術の面白いところ」と伝え、児童同士の交流を促した。

　また、体育ではマット運動で倒立の練習を行い、音楽ではボディパーカッションに協力して取り組んでいた。

　岡本校長は「５年生を対象とした合同授業の実践は全道的にも少なく、中１ギャップ解消の効果は高い」とみている。

　高島小の髙橋恒雄校長は「中学校の学習のボリュームや内容が分かることで、家庭学習への意欲や今後の学習へつなげる意識が高まる」「中学校で出会う新たな仲間を知ることで中学校生活のイメージもつきやすい」と期待している。

　合同授業は来年１月にも予定している。

(学校 2021-12-20付)