建設産業の魅力理解 帯広農業高で説明会
(学校 2021-12-22付)

帯農高建設産業の未来を考える会
2年生40人が建設産業について理解を深めた

 【帯広発】帯広農業高校(大関俊郎校長)で15日、十勝建設産業の未来を考える会による説明会が開かれた。農業土木工学科の2年生約40人に対し、施工業者、設計コンサルタント、発注官庁の担当者が計画立案から設計、施工に至るまでの流れを丁寧に解説し、建設産業の役割やその魅力を伝えた。

 この日、施工業者、設計コンサルタント、発注官庁の3者が来校し、建設産業についての説明会を実施。公共事業について、計画の立案から調査や設計、施工に至るまでの流れを各担当者が解説した。

 十勝総合振興局帯広建設管理部の寺越孝則地域調整課長は発注官庁が担う計画立案について解説。「渋滞を解消してほしい」「子どもが安全に通学できる道路にしてほしい」など地域のニーズを把握し、車道の拡幅や歩道の設置などの対策を検討していることを紹介。「様々な人たちとコミュニケーションを取りながらよりよいものをつくっていくのが官公庁の仕事」と説明した。

 次いで、設計コンサルでは、東和工研㈱の田中雅人社長が登壇し、3次元測量技術を紹介。3Dアニメーション化したタウシュベツ川橋梁の映像を示しながら、「レーザースキャナーで取得した無数の点群をコンピューターで処理することで3次元化することができる。ドローンを使うこともあるが、空からだと影ができるので、地上のレーザーと組み合わせるといった工夫をする」と説明した。

 建設業については、加藤建設㈱の加藤悠太専務が説明。コンクリートのスランプ試験について、「スランプ値18㌢と12㌢ではどちらが柔らかいか」など生徒たちに質問を投げかけながら動画を交えて解説。建設業の魅力について「自分が造ったものが実際に使われているところを見ることができるのは大きな喜び」と伝えた。

 質疑応答では、生徒がより詳しい仕事内容や待遇などについて質問。「外業と内業のどちらが多いか」との質問に田中社長は「調査業務では夏場は7~8割が現場で仕事をする。設計業務でも実際に現地を見ないと分からないことがあるので、必ず現場を見るようにしている」と答えた。

(学校 2021-12-22付)

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