特別支援FSPセミナー オホーツク 仲間の存在 評価を保障 授業動画・協議で専門性向上(道・道教委 2021-12-20付)
オホーツク合同庁舎配信会場
【網走発】道教委は6日、特別支援教育FSP(ファーストステッププログラム)オンライン授業改善セミナーを開いた。オホーツク教育局が主管し、管内小・中学校の教諭や道教育大学釧路校の学生など20人が参加。管内のリーダー教員を務める小清水町立小清水中学校の山下孔基教諭による授業動画や協議を通して、視覚支援や評価の在り方など特別支援教育の専門性向上につなげた。
文部科学省委託「経験の浅い教員の専門性向上にかかる支援体制等構築研究事業」の一環。
各地域における特別支援教育推進の中核を担うリーダー教員等の授業公開、大学教員や参加者との協議を通して、経験の浅い教員の特別支援教育にかかる専門性の向上に資することを目的としている。
はじめに、山下教諭の授業動画を配信。オホーツク局義務教育指導班の大平博司指導主事が事前に撮影・編集した。
自立活動「見る力や聞く力を高める」(生徒数・知的学級2~3年生4人)では、「お手玉キャッチ」「記号を書き込もう」「こんなときどうする?」の3つの認知トレーニングを展開。生徒の実態に応じて、ICTなどを活用した視覚支援を取り入れた。
単元の目標を「課題の内容を理解し、認知力を高める」「目標を意識し、自己評価を行う」と設定。評価の観点として「課題の内容を理解し、集中して正しく取り組むことができたか」「目標を意識して課題に取り組み、適切な評価につなげることができたか」を据えた。
山下教諭は、各認知トレーニングの終了後、生徒が設定した目標に対する自己評価の場面を設定。1人1台端末を使って入力させ、つぎの活動への意欲や自己理解につなげた。文章で表現することが苦手な生徒に配慮し、選択肢を用意して数値で表す形式とした。
研究協議に移り、より効果的な視覚支援の在り方、評価の観点や方法などについて山下教諭や参加者で意見を交わした。
道教育大釧路校の戸田竜也准教授は、安心感、失敗などを受け止め合う仲間の存在は「適正な自己評価を保障することにつながる」とし、集団の質を高める重要性を示した。
(道・道教委 2021-12-20付)
その他の記事( 道・道教委)
運用等の留意事項周知 道教委 校則見直し等取組
道教委は20日付で通知「校則の見直し等に関する取組について」を各教育局長、道立学校長、札幌市を除く各市町村教委教育長に発出した。校則の運用や見直しに当たっての留意事項を周知。各学校すべての...(2021-12-22) 全て読む
道教委 いじめ意識アンケート 対象に児童生徒等追加 積極的認知など取組状況調査
道教委は本年度と来年度の計2回、いじめに対する意識アンケート調査を実施する。保護者・教職員のほか、児童生徒や地域住民などが対象。いじめの未然防止や積極的認知など学校の取組や保護者への説明の...(2021-12-22) 全て読む
道教委 道いじめ問題審議会 オンライン相談開設へ 複数校で試行、来年度開始へ
道教委は20日、札幌市内の北農健保会館で第2回道いじめ問題審議会を開いた。中澤美明学校教育局指導担当局長は、子どもの悩みに対応する相談窓口をオンライン上に開設し、来年1月以降に複数の学校で...(2021-12-22) 全て読む
檜山局 学び合いプロジェクト 尊厳守る意味 再確認 特別版 日大・藤平教授講話
【函館発】檜山教育局は17日、オール檜山学び合いプロジェクトをオンラインで実施した。日本大学文理学部の藤平敦教授が「適切な対応について考える~不適切な対応であると、学校が訴えられた事例を踏...(2021-12-22) 全て読む
道教委 第3回理数探究セミナー 評価・助言 在り方協議 ルーブリック評価シート活用
道教委は14日、第3回理数探究セミナーをオンライン開催した。約30人の教諭が参加し、生徒の立場から理数探究に関するポスターを発表。ルーブリック評価シートを使った評価・助言の在り方を協議し、...(2021-12-21) 全て読む
道教委 道立校教育職員時間外勤務 高校 前年比10P下降 第2・四半期 特支は全月1割以下
道教委は、道立学校の教育職員にかかる時間外在校等時間(令和3年度第2・四半期)の状況を公表した。時間外在校等時間45時間以上の教育職員の割合は、各月いずれも前年度の数値を下回り、高校等では...(2021-12-20) 全て読む
全国学力・学習状況調査 北海道版結果 管内別 第14回 根室 リーダーが研修計画整備 近隣校と共通の取組推進
【分析結果】 ▼小学校 ▽管内の小学校において、校長のリーダーシップのもと、研修リーダー等を設け、校内研修の実施計画を整備するなど、組織的・計画的な研修を行ったことによって、国語および算...(2021-12-20) 全て読む
道教委 各種支援員の配置状況 ICT支援員は22% 業務内容 授業活用法提案など
道教委は、情報通信技術支援員(ICT支援員)、GIGAスクールサポーターの道内配置状況をまとめた。情報通信技術支援員の配置率は22%、GIGAスクールサポーターは37%。いずれも資格要件を...(2021-12-17) 全て読む
4年度から幼保小架け橋プログラム モデル地域で開発会議 中教審特別委 具体検討開始
中央教育審議会初等中等教育分科会の幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会は、令和4年度から開始を予定している幼保小の架け橋プログラムの具体について検討を開始した。事業期間は3ヵ年程度で、全...(2021-12-17) 全て読む
上川局 どさんこ☆子ども地区会議 本気でいじめ向き合う 独自作成の道徳資料を活用
【旭川発】上川教育局は11月下旬、旭川永嶺高校(清水公久校長)を拠点に管内どさんこ☆子ども地区会議をオンライン開催した。同校をはじめ、管内10校の小・中学校、高校の児童生徒や教員ら約40人...(2021-12-16) 全て読む