コロナ疫学調査重点化受け通知 陽性者1人で学級閉鎖 道教委 教員派遣等で学び保障を
(コロナウイルス関連 2022-01-27付)

1面表
接触者のリストアップの基準(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は25日、積極的疫学調査の重点化を踏まえた新型コロナウイルス感染症への対応を関係者に通知した。当面の期間、1人でも陽性者が確認されれれば幅広に学級閉鎖などを実施。接触者のリストアップが可能な場合、学校が道の定める基準に基づき、感染の可能性がある児童生徒や教職員を判断する。多くの教職員が陽性者になった場合の学びの保障の具体的方策も例示し、小・中学校では近隣校からの教員派遣や域内の遠隔合同授業などを挙げている。

 道によると、1月1~24日の学校の集団感染の発生件数は10件164人。道立学校の臨時休業等の学校数は25日時点で44校。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、道は保健所の積極的疫学調査の対象を同居家族、医療機関、介護福祉施設などに重点化。感染者の同居者以外(クラスメート、職場の同僚、一緒に食事をした友人など)に関しては、当面の間調査対象外となり、濃厚接触者の判断が行われないこととなった。

 これを受けて道教委は、25日付で通知「学校における新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた臨時休業等の取扱いについて」を各教育局長、道立学校長、札幌市を除く市町村教委教育長に発出。当面の対応や臨時休業の考え方などを周知した。

 当面の間、保健所の積極的疫学調査に替わり、学校が陽性者からの聞き取りで発症日を確認。発症日2日前以降の接触状況に応じて臨時休業の範囲・期間を決定する。期間の目安は学校医の助言などを踏まえ、陽性者との最終接触日の翌日から5~7日程度を目安に学校設置者が判断。

 道が作成した『接触者のリストアップと対応方法』によるリストアップが可能な場合、「感染の可能性がある者」を濃厚接触者と読み替え、文部科学省ガイドラインの学級閉鎖基準による取扱いを可能とする。教職員については、校長は陽性者との最終接触日から10日間の出勤を抑制するとともに、外出自粛と健康観察の協力を求める。

 多くの教職員が陽性者となった場合を想定し、学びの保障の具体的方策の例を校種別に周知。小・中学校では近隣学校からの教員の派遣や域内学校の同学年の遠隔授業、特別支援学校では他校からの遠隔授業も可能とする。

 このほか、道立学校における臨時休業等の対応、臨時休業Q&A、保護者向けリーフレットを作成して周知。近く道立学校職員の在宅勤務実施要領を改正し、濃厚接触者として判断された職員の職務専念義務の免除、感染の可能性があると判断された職員が在宅勤務が可能となるよう措置を講じる。

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道立学校における臨時休業等の対応
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(コロナウイルス関連 2022-01-27付)

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