伊達小　第２回学校公開研　授業づくり・働き方改革両面から　端末活用した実践披露

（学校 2022-03-01付）

特別支援を含む全学年各１学級で授業公開

　【室蘭発】伊達市立伊達小学校（吉川修一校長）は２月上旬、第２回学校公開研究会を開いた。市内外の教職員約６０人が参加。道教委の学校力向上に関する総合実践事業の取組として特別支援学級を含む全学年各１学級の授業を公開し、授業づくりと働き方改革の両面から検証した実践を披露した。

　同校は平成３０年度から事業の指定を受け、学校力向上に向けた取組を広く発信してきた。令和３年度から事業が地域指定となり、伊達市が指定地域となった。中核校の同校に加え、伊達中学校と東小学校も指定校として、小中連携や働き方改革などに関する取組を推進。昨年１１月には、ＧＩＧＡスクール構想の実現に向けた取組を中心とした第１回学校公開を開催した。

　急速に広がった新型コロナウイルス感染症の状況を考慮し、開催１週間前に急きょオンライン形式に変更。これまでのＧＩＧＡスクール構想の実現に向けた取組を発展させ、全ての公開学級でクロームブックを活用した授業実践を公開した。

　渡部友理教諭による５年３組（児童数２７人）の社会科では「津波が与える影響を考え、対策を調べよう」と学習課題を設定。児童は自分の考えをクロームブックに打ち込んだデータを活用し、テキストマイニングを通して課題解決に取り組んだ。

　１年生と４年生では、児童が家庭から参加するオンライン授業を公開する初の試みを行った。

　うち１年２組（児童数２３人）では佐藤寛太教諭がグーグルミートを活用して授業を配信するとともに、スクールタクトを使用。各児童がタブレット端末にタッチペンで書き込んだ内容を佐藤教諭が確認しながら授業を進めた。

　また当日は、事業の柱の一つとなっている働き方改革についても研修を深めるため「協働で進める働き方改革」と題し、渡島教育局と市内学校をオンラインでつないで毛利繁和主幹が講演した。

　同校の研修の核であるＧＩＧＡスクール構想の推進に携わってきた安宅晃紀教諭は「これまで、本校のＧＩＧＡスクール推進チームで研修を積み重ね、どうしたらＩＣＴを有効に活用できるかを授業づくりと働き方改革の両面から考え、実践を積み重ねてきた。学校公開では授業はもちろん、オンライン形式での研修の深め方についても一歩前進させる良い機会となった」と語る。

　事業は４年度も継続する。同校は伊達市教委のバックアップを受け、今後もＧＩＧＡスクール構想の実現や働き方改革、小中連携した学校力向上の取組を指定校とともに進め、成果を還元していく考え。

(学校 2022-03-01付)