【解説】ＩＣＴ活用方針　近く発出

（国 2022-03-01付）

　文部科学省は、学校における１人１台端末等のICT環境の活用に関する方針をまとめ、近く関係者に通知する。学校設置者・学校・関係事業者に求められる注意事項を整理した学校におけるICT環境の活用チェックリストと併せて発出する見通し。２５日のGIGAスクール構想に基づく１人１台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議（第５回）会議で示した。

　ＩＣＴ環境の活用に関する方針は、端末運用の準備や学習指導、研修やデジタル教科書の活用などのICT活用全般に関する考えを整理。年度更新の作業に当たっては、GIGAスクール構想年度更新タスクリストに基づき作業手順や役割を明確化するよう求めた。

　BYODでは、教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインを参考にしつつ自治体の端末環境と同等のセキュリティ対策を講じるよう求めており、今後実証事業などを通しネットワーク構成やセキュリティ対策のモデル例の検討を進めていくとした。

　ICTを活用する際、文科省の「StuDX　Style」の優良事例などを参考にするよう要請。日常観察や学校健診等を通して児童生徒の状況を確認するなど健康面での配慮を挙げ、必要に応じて睡眠時間の変化や眼精疲労など心身の状況をアンケートで調査することも検討するよう求めている。

　学校におけるICT環境の活用チェックリストは、ICT環境の整備、端末運用の準備、アカウントの取り扱い、健康面の配慮など７１項目を記載。作業分担のチェック欄に教育委員会、学校、事業者それぞれの役割を記載して活用する。

　安全・安心な端末の活用を図る項目では、小学校低学年からの体系的な情報モラル教育の実施、機能制限やフィルタリングの設定などを挙げている。

(国 2022-03-01付)