ネイパル森、森高、森中、砂原中 絵本『茅部栗物語』制作 伝説もとに地域知る機会に
(学校 2022-03-10付)

森高絵本化プロジェクト
森高の川口さん(左)と吉川理事長

 【函館発】ネイパル森と森高校(藤村学校長)、森町立森中学校(石川宏司校長)、砂原中学校(小林智晴校長)からなる『茅部栗物語』絵本化プロジェクト実行委員会が制作した絵本が完成した。2月28日、編集作業を行ったネイパル森の職員とNPO法人森の仲間たちの吉川満春理事長らが森高に絵本を寄贈。3年生の川口裕二さんは「想像を超える出来栄え。取組によって、自分の故郷を深く知るきっかけとなった」と話した。

 取組は、生徒が地域の天然記念物「茅部の栗林」の歴史や由来を知ることで、まちづくりに参画する意欲や態度を育むことをねらいとしている。

 アイヌ民族の伝説「茅部栗物語」は町内に存在する茅部の栗林にまつわる物語。本州から初めてクリが伝えられたことを示した内容で昭和8年に小林露竹氏が著作した。3校の生徒はネイパル森との連携事業として、本年度当初から約1年かけて茅部栗物語の絵本化プロジェクトに取り組んできた。

 森高では、日本史と家庭科の選択授業に取り組んでいる生徒が原文を分かりやすく現代語に解釈したり、挿絵の作成に取り組んだりしたほか、中学生は脚本のセリフ、絵コンテを考えた。

 28日、編集に携わったネイパル森の柴山敬主幹と森の仲間たちの吉川理事長が森高を訪問。完成した絵本を代表生徒の3年生川口さんが手渡した。

 川口さんは制作当初を振り返り「町内の公園の名前にもなっている“オニウシ”の由来も知らなかったけれど、当時のアイヌ民族の思いなども分かって、町のことを考える良い経験になった。想像以上の出来栄えでうれしい」と笑顔を見せた。

 制作した300冊は今後、町内の小学校や図書館、道立図書館に寄贈する予定。

 また、2月に行う予定だった完成披露会が新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったため、今後のネイパル森の主催事業で実施を検討していく。

(学校 2022-03-10付)

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