道教委　不登校児童生徒支援連絡協　ＩＣＴ学習支援が効果　函館市教委など４団体発表

（道・道教委 2022-03-14付）

　道教委は８日、不登校児童生徒支援連絡協議会をオンライン開催した。不登校児童生徒に対する支援の在り方について情報を共有するもの。函館市教委など４団体がＩＣＴを活用した学習支援や教育相談の取組を発表。このうち小樽市教委は、授業や学校行事をリアルタイムで配信することにより登校意欲の向上につながったことを報告した。

　協議会は、不登校児童生徒に対する効果的な支援の在り方や各機関との連携策について理解を深め、支援の充実を図ることがねらい。教職員、教育局職員、市町村教委職員、教育支援センター（適応指導教室）指導員、民間施設の指導員合わせて３３０人が参加した。

　はじめに、生徒指導・学校安全課の小西晃課長補佐が不登校児童生徒の現状や支援の在り方を説明。民間施設やＩＣＴを活用した学習支援など多様な教育機会を確保するため、教育委員会・学校・保護者・関係機関の一層の連携の必要性を示した。

　続いて実践発表。函館市教委は、民間企業と連携して試行したオンライン学習の支援を伝え、自らの関心に基づく学習が進むなどの成果があった一方、疑問を持った際に即座に質問ができないなどの課題を挙げた。

　滝川市教委と小樽市教委は、グーグルミートを活用した授業動画や学習発表会などの行事の動画を配信する取組を発表。このうち小樽市教委は、ICTで授業や学校行事をリアルタイムで配信することにより、登校意欲の向上につながるなどの成果を報告。一方、学校と適応指導教室の日課の違いやモバイルルーターの契約内容から、授業の配信時間など学校とのきめ細かな調整が必要と指摘した。

　フリースクールの札幌自由が丘学園は、授業やレクリエーションにおけるＩＣＴ活用の取組を紹介。対面での関係性ができていなければＩＣＴの活用は難しく、声を拾う手立てを複数講じるなど負担にならないための配慮が必要とした。

　発表後に質疑応答を実施。札幌自由が丘学園におけるオンライン学習の使用機器について質問が挙がり、児童生徒本人または家庭の機器を使用していること、接続方法等を事前に確認していることを説明した。

(道・道教委 2022-03-14付)