道教委　学校感染症対策改善セミナー　窓と対面側の気流確保を　北総研職員　９種の換気法説明

（道・道教委 2022-03-15付）

　道教委は１０・１１日の２日間、学校の感染症対策改善フォローアップセミナー（換気）をオンラインで開催した。道立総合研究機構建築研究本部北方建築総合研究所（＝北総研）の村田さやか主査が教室に応じた９種類の換気方法を説明。冬の寒さを抑え、必要な換気を行うポイントを伝えた。

　セミナーは、昨年１１・１２月に１３校で実施した換気状況の検証結果を踏まえ、学校における効果的な換気について理解を深め、実効性ある対策の強化を図ることがねらい。北総研が特定教室の二酸化炭素濃度と温度を自動記録するCO２モニターなどを貸与し、学校に助言した。

　この日、道内の教育委員会や学校の関係者ら約８０人が参加した。

　はじめに、村田主査が感染リスクを下げるための必要な換気量について説明。換気扇・換気装置の風量の確認方法として、型番の数値が羽根サイズの直径を示していることを伝えた。

　つぎに換気扇や換気装置の有無やタイプ、教室等の状態に応じた９種類の換気方法を説明。窓と対面側の気流を確保する重要性に触れ、換気装置や換気扇がない教室では窓の開け幅を１０㌢㍍程度、廊下側の戸をその約４倍程度開けることが望ましいとした。

　換気扇または換気装置のある教室ではフィルターや防虫網の目詰まりが起きた場合は清掃し、二酸化炭素濃度を１５００ｐｐｍ以下に保つ気流を確保するよう助言。換気によって生じる寒さ対策として布や板を使って気流の向きを変える方法を紹介したほか、CO２モニターを使用する際の留意点を説明した。

　最後に質疑応答。自校の教室の画像を送付して効果的な換気方法を質問した。北総研は今後、効果的な換気方法の資料を作成する予定としている。

(道・道教委 2022-03-15付)