道教委 プログラミング教育事業 取組改善 継続が重要 成果報告会で千歳科技大講師
(道・道教委 2022-03-16付)

 道教委は11日、プログラミング教育事業成果報告会をオンライン開催した。多様な教材を活用した創意工夫あふれる授業実践や校種を超えた連携など研究実践校20校が取組を発表。千歳科学技術大学の山川広人専任講師は、事業の3年間を通してプログラミング教育の実践が道内各地で蓄積されたとし、取組の改善を継続する重要性を説いた。

 道教委は元年度からプログラミング教育事業を開始。研究実践校20校を指定して教科等横断的な教育課程の編成や授業実践を行い、プログラミング教育の充実を図っている。本年度は域内の中学校や高校と連携した授業交流や、1人1台端末を活用したプログラミング教育の実践開発を重点に取り組んだ。

 報告会は実践交流や協議を通して事業の成果や課題への理解を深め、本道におけるプログラミング教育の充実を図ることが目的。

 実践指定校の担当教員、市町村教委・教育局の担当者ら約110人が参加した。

 開会に当たりICT教育推進課の柴田亨課長は、道立高校でことし春から始まる1人1台端末を用いた授業に関わり、情報教育の一層の充実が求められているとし、今後の方向性を明らかにするとともに各学校の教育活動の充実につなげるよう報告会の成果に期待した。 

 事業概要の説明後、研究実践校が取組を発表。ブロックを自由に組み合わせてロボットを動かすKOOVなど様々なプログラミング教材を活用した授業実践を伝えた。

 このうち帯広市立稲田小学校は、情報活用能力の育成に関する単元一覧表の改善、授業動画作成による授業イメージの共有や蓄積、域内中学校の授業参観や教材の共有など小中一貫による実践を発表した。

 今後の課題として各学校からは、組織的な取組を進めるための継続した研修体制の整備、端末使用に関するルールや情報モラル指導の充実などが上がった。

 発表後、山川専任講師と道教育大学函館校の山口好和准教授が講話した。

 山川専任講師は情報社会におけるプログラミング教育の意義をあらためて振り返るとともに、事業の3年間の取組の成果を指摘。育成する子どもの姿や地域の特徴を踏まえたカリキュラムマップの作成、端末を使った授業実践、企業・団体・地域との連携など、研究実践校を中心に道内各地で実践が蓄積されたとし、取組の改善を継続する重要性を示した。

 また、児童によってプログラミング的思考のアイデアが異なるため、子どものアイデアやスキルを踏まえた授業づくりや中学・高校との接続を強化する重要性を示した。

(道・道教委 2022-03-16付)

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