札幌市 4年度教育方針 各所管事項⑧ GIGAスクール実現へ危機管理徹底 私費会計点検など適正な事務執行を(札幌市 2022-03-17付)
【管理・運営関係事項①】
▼予算の概要―生涯学習部
4年度予算は一般会計予算として過去最大の1兆1616億円が計上されている。
教育費予算について、総額約427億円が計上されている。
前年度比較では額にして約11億円、率にして2・6%の減となっている。
減額の理由は、国の3年度補正予算を受け、4年度の当初予算に計上すべき予算のうち、国費に相当する部分を4年第1回定例市議会に上程する補正予算として切り出したことが主な要因である。
4年度も引き続き、厳しい財政状況ではあるが、学校配分予算などは例年どおりの事務費を確保している。
各園・学校においても、限られた予算の範囲ではあるがこれらの状況を十分に認識・理解いただき、各園・学校の創意工夫と努力によって、効率的な予算の執行に当たっていただくようお願いする。
▼適切な財務事務―生涯学習部
各園・学校が扱う経費として、市民の税金から成り立っている公費の部分と、各園・学校において保護者から学校徴収金として直接徴収する私費がある。
公費に関しては、各園・学校における契約の決定権者として、市の規定に基づき適正に事務を執行いただき、契約の競争性や公平性を阻害する談合行為など、不適切な契約事務が行われないように十分に留意いただくようお願いする。
一方の私費である学校徴収金についても、公費に準じて取り扱うこととし、管理責任者として日ごろから取扱要領等に基づき適切に事務が行われているか確認いただくようお願いする。
特に学校徴収金の徴収事務については、不適切な管理による誤徴収等の事故も発生している。同様の事故を繰り返すことのないよう、再発防止策の一つとして、4年度から毎月1日を私費会計の点検日と定め、事務担当者および管理職等で前月の徴収金等の収支や金銭管理状況の確認を行い、チェック体制の強化を図る。
公費、私費に関わらず、学校の財務事務に関しては、保護者・市民の財産を預かる立場として、信頼を損ねることがないように各園・学校がしっかりとした危機意識を持ち、園長、学校長の役割と責任において、事務の確認や関係職員に対する指導・啓発等に取り組んでいただくようお願いする。
▼震災等における学校の安全確保―生涯学習部
昨今、国内においては、地震や台風・水害などの大規模な自然災害等が増えており、災害等に対する園児児童生徒の安全を確保することがますます重要とされている。
各園・学校においては、園長、校長のリーダーシップのもと、学校震災対応マニュアルの内容を踏まえ、園児児童生徒の心のケアを含めて、様々な災害等の事態に適切に対応することが求められている。
災害等への対応に当たっては、引き続きそれぞれの職員の専門性を生かし、各園・学校全体で対応する組織体制を構築するとともに、様々な状況に対する避難訓練の実施など、園児児童生徒の安全確保に向けた取組の充実に努めていただきくようお願いする。
▼情報セキュリティ実施手順の順守―生涯学習部
3年度からGIGAスクール構想が本格的に始動した。
教職員には校内外で研修に取り組まれ、1人1台端末を授業はもとより教育活動全体で活用いただいていることに感謝する。
現在、教員用クロームブックを4年度中に配備できるよう調達を進めている。
GIGAスクール構想の実現に向けて、3年4月に教育情報セキュリティポリシーの策定、情報セキュリティ実施手順の改定を行った。
教職員、児童生徒が1人1台端末やクラウドサービス等を日常的に活用することを想定し、情報資産の管理・端末の管理の視点で更新している。
改定個所も含め、実施手順を順守についてあらためて周知徹底いただくよう、お願いする。
残念ながら、3年度も情報セキュリティ実施手順に基づいた運用や管理が徹底されていなかったことが原因で情報機器の紛失などの情報セキュリティに関する事故が発生している。各園・学校において管理する情報資産や情報機器が増えているが、園長、校長においては、引き続き、情報機器等の管理、教職員の情報セキュリティ意識の向上に向けた働きかけをお願いする。
(札幌市 2022-03-17付)
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