乙部町４年度教育行政執行方針　特別支援免許者増員へ　講習受講促進、情報共有

（市町村 2022-04-06付）

杉江教育長

　【函館発】乙部町教委の杉江英樹教育長（当時）は町議会第１回定例会で４年度教育行政執行方針を説明した。特別支援教育では免許所有者の増員に向け、特別支援免許講習の受講促進や研修内容の情報共有を進めていくとした。また、少人数指導や課題別指導、対話的学習活動など、柔軟な指導方法によって、児童生徒の個別最適な学びにつなげていく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の育成

　学ぶ意欲や関心、学びの達成感を大切にした指導の充実を図り、学習指導要領に沿った指導の中で、アクティブラーニングの学び方を身に付けながら学習できる授業づくりを進める。

　個に応じた指導の充実を図り、個人差が生じやすい教科や領域において、少人数指導や課題別指導、対話的な学習活動など指導方法を工夫し内容の習得に努める。

　家庭学習の習慣化と自律化のため、学習内容の確実な定着はもとより、将来、社会人として自立して生きる力を育むために、児童生徒が自ら計画を立てて家庭学習に取り組む習慣の形成に努める。

▼豊かな心の育成

　「特別の教科　道徳」の指導力向上を図るため、他者の考えに触れ、自分の考えを整理したり共有したりしながら、道徳的価値の自覚および自己の生き方について考えを深められる授業を進める。

　いじめ問題への対応では、一人ひとりを尊重し共感できる集団を育成するとともに、学校・家族・地域といった集団の中で自己の有用感を感じながら、感動や達成感を共有する機会を設定する。

▼ふるさと・キャリア教育の推進

　乙部中学校では学校運営協議会を活用し、町への愛着と誇りや自己有用感を育むことができるよう、各関係団体と連携を深め、取組を進める。

　キャリア教育の充実を図るため、学習や活動の内容をキャリアパスポートに記録し振り返る活動を通して、自分の成長に気づいたり、将来の生き方について考えたりする教育を進める。

▼特別支援教育の充実

　免許所有者の増員を促すため、特別支援免許講習の受講促進や研修内容の情報共有を進め、専門的知識を持って対処できる環境を整備していく。

▼今日的教育課題への対応

　感染予防に関する教育については、新型コロナウイルス感染症において、児童生徒の「うつらない」「うつさない」という意識や実践力を高めるとともに、感染症に関する差別や偏見を防止する指導を継続する。

　不登校の未然防止や解消のため、相談・支援体制の充実を目指すとともに、学校を中心に家庭や関係機関と連携し、スクールカウンセラーの活用などの取組を進める。

▼教育環境の充実

　１人１台端末の保守管理運用支援および教職員の端末機器のスキル向上を図るため、ＧＩＧＡスクールサポーターを配置するとともに、学習支援ツールの使用方法やオンライン学習の活用など必要な研修を行う。

　教職員の働き方改革を進めるため「学校現場における業務改善に向けた取組方針」を着実に履行し、引き続き学校業務の効率化、平準化および教職員の意識改革を進めるとともに、教職員の在校等時間の点検・調査を通して必要な改善を図る。

(市町村 2022-04-06付)