更別村４年度教育行政執行方針　脱炭素化を学校教育に　端末持ち帰り学習を推進

（市町村 2022-04-06付）

荻原教育長

　【帯広発】更別村教委の荻原正教育長は４年度教育行政執行方針において、村が昨年発表したゼロカーボン宣言に伴い、学校活動の中で環境教育を取り入れることを示した。ＧＩＧＡスクール構想に関しては、端末の持ち帰り学習や臨時休業に備えた体制を構築していくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼小・中学校教育の充実

　ＧＩＧＡスクール構想で整備済の校内通信ネットワークと端末を最大限活用して、資質・能力の公正かつ着実な育成を図り、全ての子どもたちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現する、誰一人取り残すことのない「令和の日本型学校教育」をさらに進めるとともに、農村地区における光回線整備完了の目途がついたことから、端末の持ち帰り学習や臨時休業に備えた体制を構築していく。

　外国語教育については、引き続き中札内村との共同による加配の専科教員に加え、国際交流員および外国語指導助手を配置し、３・４年生では外国語に慣れ親しみ、学習への動機づけを高め、５・６年生では発達段階に応じて総合的・体系的に学習を行い、国際的なコミュニケーション能力を図る素地や、基礎となる資質・能力の育成を図る。

　村は昨年９月にゼロカーボン宣言を行った。村教委としても学校活動の中で環境教育を取り入れ、児童生徒へ地球規模の課題である気候変動問題への取組意識を醸成するとともに、国際交流活動用のリース車をガソリン車から車種を変更することで、ゼロカーボンに向けた取組を推進する。

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査、新体力テストの結果を分析し、発達段階に応じた体育授業の改善・充実と、運動習慣の定着に向けた取組をさらに進め、家庭や地域と連携した望ましい運動習慣・生活習慣の定着を促進する。

　多様で柔軟な指導によって、特別な支援を必要とする子どもたちの持てる力を高めるため、各学校に特別支援教育支援員を引き続き配置し、自立と社会参加に向けた主体的な取組を支援する。

　多感な時期にある児童生徒、そして保護者の抱える悩みを受け止め、一人ひとりの健やかな成長に携わるスクールカウンセラーの配置を継続する。限られた人材の効果的な活用に努め、学校におけるカウンセリング機能の充実を図る。

　前年度改定した「学校における働き方改革　更別村アクション・プラン　第２期」に基づき、ＩＣＴの積極的活用、ワークライフバランスを意識した働き方の推進、国の部活動改革の方向性を踏まえた検討などを進めるとともに、校務の効率化に向けた関係システムの改修など、必要な措置を講じる。

　目指す子どもの姿を示した「コミュニティ・スクールアクションプラン」の具体的取組を進めるため、学校運営協議会、児童会・生徒会、コミュニティ・スクール委員会での熟議を深め、地域全体で子どもたちを育てる機運をさらに高めていく。

▼子どもの安全

　各地で大規模な自然災害が頻繁に発生しており、火災時も含めて児童生徒の安全確保を最優先に、各学校における防災計画の更新整備、防災上必要な安全教育および多様な場面を想定した避難訓練の実施、教職員の防災対応能力向上など、非常時に即応できる体制をさらに確立していく。

　交通事故や学校事故、児童生徒を狙った事件などを未然に防止するため、学校・家庭・地域が一体となり、関係機関との連携のもと、一層の安全対策に取り組む。

　新型コロナウイルス感染症に対しては、国・道の通知に従い校内における感染対策を継続し、有事の際はマニュアルに従い速やかな対応を図ることで、児童生徒の学校生活を維持・確保する。

(市町村 2022-04-06付)