秩父別町4年度教育行政執行方針 8年度に義務教育学校 新たに公設学習塾を開設
(市町村 2022-04-07付)

秩父別町小林宏明
小林教育長

 【岩見沢発】秩父別町教委の小林宏明教育長は4年度教育行政執行方針で、8年4月の中学校新校舎完成時に施設一体型の義務教育学校を開校する意向を示した。新たにプロの講師による個人指導と映像学習を組み合わせた公設学習塾を開設し学力向上をサポートする取組を推進する。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

 5年4月に義務教育9年間の一貫性のある教育を目指して施設分離型の小中一貫校に移行し、8年4月の中学校新校舎完成時には小中一貫校から施設一体型の義務教育学校を開設するとした。

▼小中一貫教育への円滑な導入について

 各教科等の系統図や学習規律など9年間の学び方をまとめた仮称・秩父別学園スタンダードの作成、教科担任制や相互乗り入れ指導の導入、合同運動会・体育祭などを通して、一貫性ある指導の教育的効果を検証するとともに、小学校と中学校の教職員が協力し連携を一層深めていくよう取り組んでいく。

 定期的な小中合同研修会の実施や先進的な取組を行っている道内の義務教育学校の視察研修を通して教職員の協働意識を高めるとともに、義務教育学校推進指導主事を配置し中核として位置づけ、9年間のつながりを見通した学校運営の推進に努めていく。

 小中一貫教育に関する具体的な基本方針や小・中学校の取組などについて、保護者や地域住民に説明する機会を積極的に設けるとともに、定期的に保護者アンケート調査を実施・分析・公表したり、ホームページに掲載したりすることで、学校・家庭・地域が目指す小中一貫校のあるべき姿を共有し、円滑な導入に向けた取組を進めていく。

▼主体的・対話的で深い学びの授業改善と学力の向上について

 教師との関わりの中で、子ども一人ひとりに応じた指導の個別化と学習の個性化を組み合わせる授業改善を図るとともに、学習支援員による個々の子どもの能力や持ち味に応じたきめ細かな指導ができる教育環境づくりに努めていく。

 学力向上をサポートする新たな取組として、プロの講師による個人指導と映像学習を組み合わせた公設学習塾を開設する。

 実施期間は8月から12月までの約4ヵ月間で、小学3年生から中学3年生までの約60人の子どもを対象に、週3回1時間程度を国語、社会、算数・数学、理科、英語の5教科から子どもが自分で好きな教科を選択して学ぶことができる。

 年度内にはその成果と課題を分析し改善を図るなど、子どもたちの確実な学力向上を目指していきたいと考えている。

 小学校に続き中学校にも電子黒板機能付きプロジェクターを3台導入しICT教育の充実を図るとともに、8年度から開設する義務教育学校の新しい特色の一つとして空知管内の小・中学校や教育関係機関等に情報発信していきたいと考えている。

(市町村 2022-04-07付)

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