東川町４年度教育行政執行方針　国際教育と新教科実施　幼～高で文科省制度活用し

（市町村 2022-04-08付）

東川町教委・杉山昌次教育長

　【旭川発】東川町教委の杉山昌次教育長は４年度教育行政執行方針で、国際教育と新教科「Ｇｌｏｂｅ」を文部科学省教育特例校の制度を使って、幼・小・中・高校で実施する方針を示した。また、町採用の期限付き教員・学習支援員らの配置充実や少人数指導を進め、全ての子どもたちが「学ぶことが楽しい」と感じる授業の実施を目指す。さらに、学校長寿命化施策の推進やコミュニティ・スクールと地域学校協働本部が両輪となる学社連携、スクールサポートスタッフを活用した教職員の働き方改革を推進するとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【基本方針「子ども一人ひとりを理解し　自立を助け　生きる力を育む」】

▼ふるさと教育の推進

　地域資源を効果的に活用してふるさとへの理解を深め、東川で育ったことを誇りに思い、社会を支えていくことができる人材育成に努める。

▼学力向上対策の推進

　全ての子どもたちが「学ぶことが楽しい」と感じ、学ぶ意欲と習慣が身に付き、主体的に学習する子どもを育成する。

▼国際教育（教育課程特例校）と新教科「Ｇｌｏｂｅ」の推進

　「国際教育に係る研究開発学校」事業を継承するとともに、内容の見直しとＳＤＧｓの視点を加えて修正し、文科省の教育課程特例校制度を活用して幼・小・中（高校協力）で実施。また、学んだ能力を生活の中で活用できるよう体験を充実させ、海外の学校とリモートによる交流を進める。

【主要施策】

▼学校教育の推進

▽ＩＣＴ教育とＧＩＧＡスクール構想の推進

　１人１台端末を学びの道具として効果的に活用できるよう教員研修を充実するとともに、周辺機器整備やサポート体制を充実させ、情報活用能力の育成や個別最適化された学び、協働的な学び、探究型の学び、主体的な学びを実践する。

▽組織力・学校力の向上

・専門性に基づくチーム体制の構築

　複雑化・多様化する課題を解決するため、専門性を有するスタッフや福祉関係機関と連携し、学校と地域の協働体制を整える。

・指導体制の充実

　町採用の期限付き教員、学習講師・学習支援員などの配置充実や習熟度別・少人数指導を進め、学ぶ楽しさを実感させ、自ら学び考える力を育成するとともに才能ある児童生徒の能力を伸ばす。

・教師の資質能力の向上

　ＩＣＴ機器を効果的に活用し、より効率的で質の高い授業のため、研修の充実や研究大会への参加など教職員の資質能力の向上に努める。

・働き方改革の推進

　地域連携職員や部活動指導員・スポーツ国際交流員（ＳＥＡ）・スクールサポートスタッフの配置、学校事業の見直しやＩＣＴの活用などを講じることによって働き方改革を推進する。

▽豊かな心とたくましく生きる力を育む教育の推進

　一人ひとりの個性や価値観を認め合うことで心豊かな社会が実現することを理解し、いじめ防止や小１問題・中１ギャップ問題に向けた幼小中連携の取組を進める。

▽農育・食育・水育とキャリア教育の推進

　体験農園等を活用した農育食育を進め、生活用水の源である地下水や水資源について児童生徒が知識を深める取組を進める。

▽学校長寿命化計画の推進

　小・中学校の校舎が建築後４０年を過ぎたことから、計画的に長寿命化を進め、本年度は第二小学校の施工と第一小学校の設計を実施する。

▼学社連携の推進

　町学社連携推進協議会が母体となり、コミュニティ・スクールと地域学校協働本部が両輪となって、未来を担う子どもたちを育む。さらに、地域人材による農育・食育、放課後子ども教室、ゆめスクールや地域未来塾等の放課後学習、スキーや水泳授業サポート等外部講師派遣など学社連携事業を推進する。

(市町村 2022-04-08付)