鹿部町４年度教育行政執行方針　部活動の地域移行検討　新規に学習支援事業開始

（市町村 2022-04-07付）

児玉教育長

　【函館発】鹿部町教委の児玉貢教育長は、１０日の第１回定例町議会で４年度教育行政執行方針を説明した。部活動の地域移行に向けた体制づくりを検討。社会教育では、新規事業として「しかべっ子学習支援事業」を開始し、児童生徒が主体的に学習に取り組む習慣を身に付けさせるための取組を進めていくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼新たな社会を生きる力を育む教育の推進

　小・中学校教育については、全国学力・学習状況調査、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果をもとに学力・体力の向上に努めるとともに、新学習指導要領の着実な実施の中、ＩＣＴ機器を活用した教育活動の質を向上させる。

　新型コロナウイルス感染症などの影響で、やむを得ず学校に登校できない児童生徒へのＩＣＴを活用した学習指導などについては、１人２台端末の強みを生かし、誰一人取り残さず「いつでも」「どこでも」学習できる「学びの保障」をより一層充実させる。

　小学校の外国語教育の充実については、ＡＬＴをより効果的に活用するとともに、現在行われている中学校の英語教諭による乗り入れ授業の継続のために、少人数加配事業などの積極的な活用を図る。

　キャリア教育については、３年度に作成したキャリアパスポートを有効活用し、小中９年間の一貫したキャリア教育を推進する。

　また、小学校の社会科副読本の改訂作業を進め、郷土理解がより深まるように努めるとともに、デジタル化に向けて検討する。

▼子どもが安心して学べる教育環境整備の推進

　いじめを含めた心のケアについては、専門職員であるスクールカウンセラーの配置や教員研修に取り組む。

　不登校対応については、学校内外においてＩＣＴを活用した学習活動ができるように支援するとともに、学校と関係機関との連携やスクールソーシャルワーカーの活用によって、子どもとその家庭が抱える諸問題を組織的に解決できるように努める。

　児童虐待については幼稚園や学校、関係機関と連携し、地域が一体となって対応できる体制を整備する。

　経済的支援の充実については、英語技能検定料の半額助成、学校給食における地場産食材の購入費用公費負担を実施し、保護者負担の軽減を図る。また、家庭配布用タブレット端末のためのモバイルルーターの無償貸し出しを継続する。

　幼稚園については、公私連携幼保連携型認定こども園の建設予定地が決定したことによって、速やかに建設に移行できるように調整し、７年４月供用開始を目指して取り組んでいく。

　学校における働き方改革については、校務支援システムの運用やＩＣＴを活用した教育活動の充実によって、業務の質が高まるように支援していく。

　部活動については、教員の兼業兼職を含めた地域移行に向けての体制づくりを検討する。

▼潤いのある生涯学習の推進

　小中学生を対象とした「しかべっ子教室」では、様々な体験活動や異学年交流、地域住民との交流を通して、思いやりのある豊かな心や地域への愛着心、集団生活を生きる力を育む。

　また、新事業で「しかべっ子学習支援事業（しかべ学び場）」は「自学自習」などをコンセプトに、児童生徒の自主的・主体的に学習に取り組む習慣を助長するとともに、基礎学力の定着を図り、２１世紀型スキルを養う。

(市町村 2022-04-07付)