雄武町4年度教育行政執行方針 学校教育システム 構築へ調査研究 子の学習評価年2回に変更(市町村 2022-04-06付)
【網走発】雄武町教委の豊田通敏教育長は9日、町議会定例会で4年度教育行政執行方針を説明した。町学校教育振興推進協議会が中心となって町にふさわしい学校教育システムの構築に向けて調査研究を進め、将来的な方向を固めていく方針を示した。また、働き方改革の一環として、児童生徒の学習評価を年3回から2回に変更する。
概要はつぎのとおり。
▼学校教育の充実
知識・技能の育成については、カリキュラム・マネジメントによる教育課程を軸とした学校教育の改善・充実を図るため、全国学力・学習状況調査結果やチャレンジテスト等を活用しながら、学校における学力向上の様々な取組を進め、成果や課題について分析を行うとともに、学習規律の徹底を図るなど、個に応じたきめ細かな学習指導の改善と充実に努めていく。
また、外国語指導助手による保育所、小・中・高校の巡回指導を継続し、その能力向上を推進していく。
思考力・判断力・表現力等の育成については、コミュニケーションの基礎となる資質を育成するため読書を推進していく。また、教員が一方的に教え込む授業から、生徒同士が学び合う授業への転換を推し進め、問題や課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学びといった学習形態とし、対話や議論を通じて協力しながら問題を解決していく能力の育成へとつなげていく。
学びに向かう力・人間性等の育成については、GIGAスクール構想によって整備した児童生徒1人1台のタブレット型パソコンを活用した探究学習やプロジェクト学習などが展開されるよう、日常的に教員や児童生徒がICT機器を活用できる環境づくり、学習や授業を支援するアプリケーションソフトの効果的な活用、学校ICT支援員の配置、各種教職員研修の充実などを推進していく。
児童生徒の心のケアの取組については、QUテストを実施し、不登校になる可能性がある児童生徒の早期発見、いじめの発生・深刻化の予防など、学級経営の向上を目指しての指導効果の評価・検証に活用していく。
また、教育相談員を継続配置するとともに、スクールカウンセラーや保健福祉部門との連携も図りながら、適切に推進していく。
町内全ての学校と教委事務局で組織する町学校教育振興推進協議会の小中高連携委員会による取組として、教職員の異校種への授業参観や乗り入れ授業交流などを継続的に実施するほか、将来的な視点から、本町にふさわしい学校教育システムの構築に向けて調査研究を進め、その目指す方向を固めていく。
特別支援教育については、雄武小学校および中学校に特別支援教育支援員を引き続き配置し、特別支援学級および通常学級に在籍する特別な配慮を必要とする児童生徒に生活や学習の支援に努めるとともに、障がいの有無に関わりなく適切な配慮を受けながら、インクルーシブ教育の理念を大切にし、特別支援教育連携協議会や教育支援委員会と連携しながら、一人ひとりの教育的ニーズに応じた適切な指導・支援を行っていく。
これまで、小・中学校における通知表については、学期ごとの年3回実施していたが、4年度から前期(4月から9月)、後期(10月から3月)の年2回の評価に変更し、学校行事の分散化や評価する期間を十分に確保することによって、児童生徒、教職員の負担軽減や学校行事等との繁忙期の平準化を進めていく。
このほか校務支援システムによる業務の効率化、勤怠システムによる客観的な在校時間の把握、全教職員に対するストレスチェックに加えて、メンタルヘルスに関する専門機関への相談窓口を通年化するなど、健康面に配慮しながら教員が児童生徒と向き合う時間をより確保するため、町内小・中学校教職員の業務改善および学校の運営体制の効果的な強化・充実に向けた取組を支援していく。
開かれた学校づくりの推進について、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)を活性化させて、学校運営の改善と充実、信頼される学校づくりを推進するとともに、町民ボランティア等による本の読み聞かせをはじめ、柔道やスキー授業の指導等の学校支援活動の充実を図り、地域住民と連携を深めたコミュニティ活動の実践を通じて、地域全体で子どもたちを守り育てる「地域とともにある社会に開かれた学校」を目指していく。
雄武高校に対する支援については、これまで実施してきた入学生徒に対する各種助成制度や、生徒1人1台へのタブレット機器の貸与を継続し、生徒の学習意欲の向上と充実した学校生活のための支援および保護者への経済的負担の軽減を図るとともに、雄武高存続対策協議会や高校およびその生徒との意見交換等による連携を深めながら、地元の高校として生徒が誇りと自信を持って修学できる魅力ある高校づくりに努めていく。
(市町村 2022-04-06付)
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