小学校専科指導教員（札幌除く）　４年度　４２５校に加配　道教委　外国語が４分の１

（道・道教委 2022-04-20付）

小学校専科指導に関する加配校数（クリックすると拡大表示されます）

　道教委は、札幌市を除く道内の小学校における国の専科指導教員の加配状況をまとめた。４年度の加配校の延べ数は前年度と比べ２７校増の４２５校。教科別では外国語が全体の２３・８％を占める１８４校と多く、前年度との比較では理科が２４校増の１３５校となった。

　文部科学省は平成２４年度から小学校における専科指導教員の加配を開始。２年度から国語を加えた５教科で加配を行っている。

　専科指導教員の配置校数は徐々に増加し、４年度の札幌市を除く道内小学校では前年度比２７校増の４２５校となった。

　全小学校に占める教科別の割合をみると、外国語が２３・８％、理科が１７・４％、体育が８・１％、国語が３・１％、算数が２・４％となっている。前年度と比べると国語、理科、算数で増加した一方、外国語、体育でやや減少となった。

　配置校からは、専門的で効果的な授業を実施することで児童の学習意欲や学力の向上、業務改善などの効果が報告されており、複数の教師が関わることで多角的な児童理解や心のケア、いじめの未然防止など指導面の成果にもつなげている。

　体育専科教員の配置校では、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の体力合計点が全国平均以上となり、「体育の授業は楽しい」と回答した割合も全国平均より高い。

　英語専科の配置校では「英語の授業が楽しい」と回答した割合が上昇。理科専科の配置校では教材教具の整備による実験での安全や安心の確保、児童の意欲・関心の向上などが報告されている。

　なお、国は本年度から４ヵ年計画で小学校高学年の教科担任制の導入を開始。昨年７月に公表した教科担任制の在り方に関する検討会議の報告によると、優先教科として外国語、理科、算数、体育を挙げている。専科指導の専門性確保に向け「中学・高校の免許状の保有」「専門性向上のための免許法認定講習の受講・活用」「教科研究会等の活動実績」などの要件を組み合わせることが考えられるとした。

(道・道教委 2022-04-20付)