壮瞥町４年度教育行政執行方針　小中一貫基本方針策定へ　小・中見通し教育課程を

（市町村 2022-05-02付）

壮瞥町教委・谷坂常年教育長

　【室蘭発】壮瞥町教委の谷坂常年教育長は４年度教育行政執行方針において、小中一貫教育を推進するため、基本方針を策定することを示した。町教育研究会と連携して、小学校から中学校の９年間を見通した目標や教育課程を策定し、その充実に取り組む。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力・体力の向上

　小中一貫教育を推進するため基本方針を策定する。また、小・中学校の連携をより充実するために町教育研究会と連携して、小学校から中学校の９年間を見通した目標や教育課程を策定し、充実に取り組む。

　特に外国語において、中学校教諭の小学校への乗り入れ指導の充実やＪＥＴプログラムを活用した外国語指導助手を配置し、必要な資質・能力を児童生徒が確実に身に付けられるよう取組を進める。

中学校英語科において、道教委に指導方法工夫改善にかかる定数の加配を申請して児童生徒の学ぶ意欲が向上する授業改善や指導方法の工夫改善に取り組み、生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に努める。

▼最適な学びと協働的な学びの実現

ＧＩＧＡスクール構想による１人１台端末の環境を活用するなど、個別最適な学びと協働的な学びを実現する授業改善に取り組み、学びの質の向上を図る。

　引き続き文部科学省の事業を活用し、学習者用デジタル教科書を小・中学校の一部教科で使用し、生徒の興味・関心を高め、指導の効率化や言語活動のさらなる充実を図る

▼豊かな心の育成とふるさと教育

　いじめの根絶・不登校のゼロを実現するため、校内体制の充実強化を図り、学校と連携して組織的に対応する。また、いじめ重大事態に対応するため、平時からの調査組織の設置について検討を進める。

スクールカウンセラーやソーシャルワーカーなどの専門家や専門機関との連携などによるきめ細かい支援体制を構築する。

総合的な学習の時間では、小中９年間を通したふるさと学習を計画的に進め、中学校３年生で実施する子ども議会に向けた学習活動など、学校ならではの協働的な学びや探究的な学びを通して児童生徒に持続可能な社会の創り手としての資質・能力を育成する。

▼望ましい生活習慣の確立と防災教育

長年の取組である壮瞥「親力」つむぎ事業・壮瞥まんきつＤＡＹが昨年、優れた早寝早起き朝ご飯運動の推進にかかる文部科学大臣表彰を受賞した。保護者が家庭教育の大切さについて理解を深め、支援する取組を関係団体と連携して引き続き充実させていく。

防災教育については、各学校においても１日防災学校等に取り組み、地域安全協会など関係機関と協力し、事件・事故の未然防止、学校安全の推進に努めていく。

▼地域に貢献する高校づくり

　壮瞥高校は、新年度の出願者は、一般受検者１８人、うち町内は１人となっている。引き続き教育活動の充実を図るとともに、生徒募集活動にも積極的に取り組む。また、農業クラブ活動や大学や専門学校等との連携を充実させるとともに、一昨年から取得しているＪＧＡＰの取組をさらに充実させていく。

▼地域とともにある学校づくり

小中高全校に学校運営協議会を設置し、地域とともにある学校、コミュニティ・スクールの取組を推進してきた。また、道教委の支援を受け、小学校に地域学校協働活動推進コーディネーターを配置し、保護者、地域、学校が、より一層連携し、子どもたちを育む社会の形成に向け取り組んでいく。

学校における働き方改革壮瞥町アクションプランに基づく取組を着実に進めていく。

国が方向性を明示している学校の働き方改革と持続可能な部活動の実現について、部活動の地域移行について検討を進める。

(市町村 2022-05-02付)