就職指導改善校・松前高の研究計画 町内教員で推進会議 キャリア・パスポート活用へ(学校 2022-05-19付)
【函館発】本年度、道教委「就職指導の改善に関する研究」における実践研究校に決定した松前高校(濵名一博校長)の研究計画がまとまった。小・中学校、高校12年間を通して児童生徒の自己変容を見取るため、町内の教員からなるキャリア・パスポート推進会議を発足。キャリア・パスポートの積極的活用を通して、生徒が自身のキャリアと向き合う時間を一層確保する。就職後や未内定の生徒、卒業生を含めた支援では、学校としての社会的機能の維持・充実を図っていく。
事業は生徒一人ひとりの社会的・職業的自立に向け、必要な基盤とされる資質・能力の育成を目指すもの。社会人への円滑な移行に向けた調査研究を通して、高校における就職指導の改善・充実を図っていく。各研究指定校では、就職支援教員を配置し、早期離職の改善に向けて就職後の生徒に対する支援なども行っている。
同校は例年、就職志望生徒の割合が卒業生の約半数を占めている。これまで教員による生徒との個別カウンセリングや企業のインターンシップを通して、生徒の行動記録の振り返り学習に取り組んできた成果から、過去3年間における内定率は、ほぼ100%に達している。
一方、進路に対する保護者との意見の相違から就職未内定となってしまったケースや、早期離職防止を目指すための生徒の内発性喚起に向けた取組などが課題に。進路担当教員の駒木祐教諭は「保護者を巻き込んだ適切な進路相談や、就職率だけでなく、就職後のキャリアや生徒の適性、考えを意識していく必要がある」と分析している。
課題解決に向けた研究では①就職後3年以内に離職する早期離職の改善のための就職後の生徒に対する支援②就職未内定者のまま卒業した生徒に対する支援③進路希望を設定できずに卒業した生徒に対する支援④ICTを活用して就職試験や関係機関による相談会等に臨む生徒の支援―の4点を計画。
①と③では、小学校から高校までのキャリア教育に関する活動について記録するキャリア・パスポートを、町内小・中学校の担当教員らを集めたキャリア・パスポート推進会議を編成して作成する。年間約6回の定期考査ごとに生徒が自身の行動記録や変容を振り返る機会を確保できるよう、整備を進めていく。
④では主に、道外など遠方の企業への就職を希望する生徒が実施するリモート面接への対応や、遠方で就職した卒業生に対する支援としてICTの活用を検討。
就職未内定の生徒や卒業後転職を考えている生徒に対する相談やアドバイスなど、学校としての社会的機能も維持していく方針。
成果の普及については、小・中学校、高校と一貫したキャリア教育を推進するため、小・中学校および町へ実践を報告。今後1年間を通して、管内進路指導部間や学校ホームページを通して周知する予定。
(学校 2022-05-19付)
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