小４～６年少人数学級の実現陳情　３５人以下　１５０学級増加　札幌市議会文教委が初審査

（札幌市 2022-05-25付）

　札幌市議会は２３日、市役所本庁舎で文教委員会を開いた。「国が推奨する小学生の少人数学級を早期に実現することを求める陳情」を初審査。市教委の三戸部文彦教職員担当部長は、小学４～６年生における１学級当たりの人数を３５人以下とした場合、約１５０学級の増加が見込まれるとした。

　「国が推奨する小学生の少人数学級を早期に実現することを求める陳情」は、市内在住の鬼頭正美さんが提出したもの。

　文部科学省が昨年示した「国による公立義務教育諸学校の学級編成および教職員定数の標準に係る法律」では、７年度までに小学校で段階的に３５人学級に移行していくとしている。一方で、現在の４年生以上の児童は制度の対象外となる。

　鬼頭さんは、現在の小学４年生以上の児童が３５人以下の学級で教員の目が行き届いた環境で学ぶ機会を確保するとともに、４０人学級では１人１台端末を活用するための電子黒板が視認しづらいことなどを問題点として挙げた。

　これらの改善策として、４年生以上の３５人学級を早期に実現するよう求めた。

　説明終了後、市教委と委員が質疑応答。池田由美委員は市教委に対して、４～６年生の１学級当たりの人数を３５人以下とした際の、学級数の増加等について質問。

　市教委の三戸部部長は「４～６年生で１学級の人数を３５人以下とした場合、約１５０学級の増加となる。学級増に伴い、教員を約１５０人増員するためには、約１２億円が必要になる」と説明した。

　陳情は、このほかの１件と併せて継続審査となった。

(札幌市 2022-05-25付)